橋本裕の日記
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2003年06月11日(水) 人生の黄金時間

 先日の日曜日、妻を誘って木曽川へ夕日を眺めに行った。川の流れに沿って2Kmあまりの美しい散歩道がしつらえられてあり、所々に丸太造りのベンチがおいてあったりして、伊吹山や金華山、御嶽山や犬山城など、その時々の風景を楽しむことが出来る。そこから私がいつも通勤途中に車を止めてオカリナを吹いている堤防も見えた。

 散歩道の真ん中あたりに「夕日の郷」という名前の付いた休憩所があって、そこから川面の向こうに落ちていくの夕日の眺めが一番よい。私たち夫婦の他に多くの市民がジョギングやそぞろ歩きを楽しんでいたが、遊歩道が広いので、ゆったりした気分で風景を味わうことが出来た。

 小鳥の声に耳を傾け、川面に映る夕日をしみじみと眺めていると、こうした楽しみに勝る贅沢は何もないような気がして、すがすがしい気分になった。俳句や短歌を書き留めたり、最近「文芸春秋」で読んだ楊宣広という人の、こんな素敵な短歌を思い出したりして、しばらく幸せな気分にしたった。

 岩の根にすみれの花が咲いている大きな岩がやさしく見える
 
 いつの日か言えるだろうか笠智衆「ああ」と応ふるのみに優しき

 山中に高く辛夷の花が咲く会社の人事どうでもよいか

 生まれたての木苺見たことありますか棘いっぱいの青い茎です

 その日は6月には珍しいほどの真夏のように暑い日だったが、その頃は日差しも傾いて、川風が涼しかった。遊歩道は木陰になっているので、おそらく真夏でも涼しいかもしれない。胡桃の木が多く繁っていて、すでに青い実をたくさんつけていた。「九月中旬ころには食べられますのでご家族で取りに来て下さい」とライオンズクラブのなかなか楽しい木札が立っていた。

 途中からすこし薄暗い木立の道にはいった。そこを抜けて、また湖畔の道を引き返してきた。往復で4kmあまり歩いた。帰り道、遊歩道に雀が降りて何か食べていた。見ると白い米粒だった。私は知らなかったが、来るとき妻がこっそり古々米をまいたのだという。

 古々米を撒けば小雀食べにけり夕日の木陰川音涼し  裕


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