橋本裕の日記
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2003年03月22日(土) 戦争に反対しよう

 安保理新決議を経ない予防戦争、政権転覆の内政干渉等は、国連憲章、国際法違反である。アメリカは今回、このような国際法を踏みにじった。これにたいして、イラク国内における重大な人権侵害を上げて、アメリカの国際法違反を擁護する人たちがいる。

 たしかにこれまでの報道で見る限り、フセイン一派の政敵などに対する粛正や残虐行為はあったようである。人道的に見て、フセイン政権が望ましい体制でないことはあきらかだ。これについて、国連が懸念を表明し、改善を勧告してきた。しかし、この体制を武力によって転覆することはあきらかに行き過ぎだ。

 ではどのような場合、内政干渉が許されるのだろうか。これについて最上敏樹氏さんが、「人道的介入」(岩波新書)のなかで次のように書いている。

<もし加害者への攻撃が許されるとすれば、それは現に虐殺がおき(ようとし)ており、かつ、加害者に攻撃を加える以外に手段がない場合に限られる。それも国々が勝手な判断でおこなうのではなく、国連のような世界的機関の集団的な判断に基づく、集団的な措置でなければならない>
 
 こうした基準に照らし合わせて考えてみても、アメリカのイラク攻撃は決して正当化できない国際法違反であることは明らかである。こうした国際社会の良識を踏みにじる不正義の「侵略戦争」を許すわけにはいかない。作家の池澤夏樹さんの発行する「新世紀へようこそ 097」から引用しよう。

<メディアに言いたいことがあります。アメリカ軍の動きを報道することを控えてください。飛び出すミサイルや、離陸してゆく戦闘機、したり顔で成果を説明する司令官、これらは戦争ではありません。

 戦争とは破壊される建物であり、炎上する発電所であり、殺された人々、血まみれバラバラになった子供の死体です。水の出ない水道、空っぽの薬箱、売るもののないマーケット、飢えて泣く赤ん坊、それが戦争の本当の姿です。そちらを映すことができないのなら、戦争を報道することなど最初から諦めてください。

 今の段階で攻撃側の動きばかり伝えるのは、この道義なき戦争に加担することです。政治家でも軍人でもないぼくたちは、この戦争がイラクの普通の人々にとってどういう現実であるか、それを想像してみなければいけないと思います。
 戦争が始まりました。戦争に反対しましょう>

 戦争が始まった以上、アメリカを支持し、一刻も早くアメリカ軍が勝利することを望むべきだという考え方もできよう。このまま戦争が長期化し、泥沼に入ったらそれこそ悲劇だからだ。現にアメリカ上院は全会一致でブッシュ支持を打ち出したし、フランスのシラク大統領も場合によっては参戦する意志をほのめかしている。

 反戦を主張していた人々が主戦論へとなびく状況は、日本軍の中国侵略のときと似ている。アメリカ軍の残虐行為を許さないためにも、私たちは引き続き反戦の声を上げ続けなければならない。世界の世論が引き続き反戦の旗をかかげて前進することを望みたい。

(参考サイト) http://www.impala.jp/century/index.html

<今日の一句> 膝崩す 女がひとり 春の寺  裕


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