橋本裕の日記
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2002年10月02日(水) 自己推薦文の書き方

 3年生の担任をしている関係で、進路指導に忙しい最中である。私のクラスは学校推薦で8名の生徒が会社に就職試験を受けに行った。今のところ、5人が合格し、2人が不合格。1人が結果待ちである。大変厳しい状況だ。

 進学の方も、すでに願書の受付が始まっている。受験校の選択からはじまり、願書の書き方や、自己推薦文の書き方など、いちいち相談に乗らなければならないので3年生の担任は今が一番忙しい。

 なかでも難物なのが、「志望の動機」や「自己推薦文」の書き方の指導である。今日も放課後生徒を残してその指導をした。AO入試の願書の締め切りを明後日に控えているというのに、どうしても文章が書けない。

 もう一週間も前から催促しているが、まるで何をどう書いたらよいかわからないので、どうしても書けないという。どうにか書いて持ってきた文章を読むと、たしかにこれがまったく文章になっていない。書き直しをさせてみたが、どうにも改善の兆しがなくて困っている。そこで、仕方なく、次のようなサンプルの文章を書くはめになった。

ーーーーーー  自己推薦文のサンプル(進学用)ーーーーーーーーー

 私は3年間の高校生活で、さまざまなことを学びました。中学校の時は何となく受け身で生活していたのですが、高校生になっていろいろなことに疑問を持ち、いくらかは自分の頭で考えながら行動することができるようになったと思っています。

 とくに進路について少しずつ具体的に考えるようになりました。これからの社会で、どうしたら自分らしく、いききと充実した人生を築いていけるか、そのために今何をしなければならないのか、勉強や部活動、友人達や両親との何気ない日常の会話をしながらも考えていました。そして思ったのは、やはり自立することの大切さです。いつまでも両親や社会に甘えていられないと思いました。

 私は将来は自立した社会人として、しっかりとした職業を持ち、できれば何か社会に貢献できる生き方をしたいと思いました。そしてそのためには、まず高校生活を充実させる必要があると思いました。欠席や遅刻をなるべく少なくし、学校から出される課題には真面目に取り組むことは当然ですが、様々な検定試験や学校の活動にも自主的に参加しようと思いました。もちろん、学校の清掃活動や日頃の学習にも手を抜かないように心がけました。

 たしかに怠け心がきざして、あるいはそのときの感情に流されて、こうした前向きの気持がなくなりそうになった時期もありましたが、それでも高校生活の3年間、まがりなりに自分を見失うことなく努力して、それなりの成果をあげることができたのではないかと思っています。たとえば日商簿記の検定や英検3級、漢字検定準2級などに合格し、愛知県からは技能検定顕彰証書も受領することができました。2年生の時は一年間、皆勤賞もいただいています。

 高校を卒業して、大学に進学したいと思ったのは、さらに自分を磨き、社会人としての自覚や能力を高め、職業選択の幅を広げるためです。特に貴校に学ぶことで、高校3年間で学んだことを生かし、さらに「社会貢献できる広くて深い専門性」を身につけることができるのではないかと考えました。

 私はまだまだ、考えは未熟ですし、意志の弱いところもあります。社会についての認識や、自分自身についての認識も十分だとは思っていません。人格的にも未完成で見劣りしますが、こうした自分をこれから積極的に変えていこうという向上心だけは誰にも負けないものを持っています。貴校に進学して、さらに豊かな社会性や専門性を身につけ、人間的にも成長して、職業人として社会貢献できる人間になるための一歩が踏み出せたらと願っています。

 (40字×30行=1200文字)
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 せっかく書いたので、ここに載せてみたが、私はこうした文章はいささか苦手である。大学に入ってやりたいことをもう少し具体的に書けるとよいが、所詮他人事なので文章に力が入らない。サンプルとしてふさわしいかどうか、担任がこんな文章を考案すべきなのかどうかも含めて、何なりとご批評いただければ幸いである。

<今日の一句> 栗食めば 父を想へり 野分過ぐ  裕


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