橋本裕の日記
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2002年04月15日(月) イスラエルの国家テロ

 去年の9.11以来、アメリカのテロ撲滅作戦に便乗するかたちで、イスラエルのパレスチナへの攻撃が激化した。イスラエルの国家テロに挑発されて、パレスチナの武装勢力によるテロも頻発している。

 パレスチナ人によるテロがどのような背景のもとに行われているのか、そのことを理解するためには、先ずはイスラエルの占領地でどのような事態が進行しているのかを知る必要がある。池澤夏樹さんのメールマガジン「新世紀にようこそ」に、ミゼル・ジブリンという15歳のパレスチナ人の少年の手記が紹介されているので、とりあえず引用しておこう。

<イスラエルの兵隊は、僕たちが家の外にあるキッチンやトイレへ行くのも邪魔をしました。信じられない状況です。トイレは家から離れているので、妹はカラのゴミ箱を使っています。僕はそれを拒否して、外のトイレへ行っています。父と母は止めますが、僕が言い張るので、あきらめて、気をつけるようにと言います。

 トイレが終わると、兵隊たちが取り囲んで、手を上げるように言います。そのうちの1人が僕を押して、尋問を始めました。
「何をしているんだ? 名前は? 歳は?」
僕が答えた時、彼らは僕を殴ろうとしました。そこへ父が「やめろ、やめろ、子供がトイレに行っただけじゃないか」と叫びました。彼らは僕を放し、僕たちの家に突入しました。

 彼らは妹たちと弟たちと僕を小さなキッチンへ閉じ込め、家の中のものを壊しました。彼らは父を捕まえ、殴りました。ほかの男の人たちも捕まえられ、殴られました。そのあと、父やほかの男の人たちの頭にビニール袋をかぶせ、どこかへ連れ去りました。

 これが占領というものだということがわかりました。僕はこれを決して忘れません。僕は言います、占領を止めてください。威張るのをやめ、殺すのをやめてください、‥‥やめてください!>
 
 外出禁止令が敷かれているので、仕事はもちろん、買い物にも行けない。トイレにも行けない状況らしい。猛烈な腹痛や高熱や下痢といった症状で衰弱してゆく子がいても、ただ抱いていることしかできない。

 テレビをつけると、そこから流れてくるのはポルノ番組だという。放送局を占拠したイスラエル兵たちは、面白半分にこんなことをしているのだろうか。戦車で蹂躙されたパレスチナ人にとって、これはさらなる侮辱であろう。もうひとつ、今度は成年男性の話を引用しよう。

<私の隣人の70歳になる父親はアラファト議長の官邸の近くに住んでいます。イスラエル兵は金曜日にこの父親の家に押し入り、ライフルの台尻で手当たり次第に破壊し(テレビ、流し、家具など)、挙句に現金を盗みました。イスラエル兵が銀行、両替所、宝石店に押し入り、現金や宝石を盗んでいるという報告があります>

 イスラエルのネタニヤフ元首相はテレビで、「アラファトはテロリストだ。あの男の目を見れば分かる。暗い、邪悪な目だ。子供達に自爆テロをせよと教える邪悪な目だ」と発言したという。しかし、暗い、邪悪な目をしているのはネタニヤフ元首相ではないのか。彼らの無慈悲な行動が、パレスチナの子供達を追いつめて、悲惨な自爆テロへと追いやらなければ幸いである。


橋本裕 |MAILHomePage

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