橋本裕の日記
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2002年04月16日(火) アメリカの二枚舌外交

 イスラエルとパレスチナの問題をここまでこじらせた原因は、アメリカのイスラエル支援政策にある。アメリカがイスラエルに対して、巨大な経済的、軍事的支援をしていることは周知の事実だが、国際政治の舞台でも、つねにイスラエルの強力な守護神であった。

 もちろんその背後には、アメリカの政治、経済、軍需産業に強い影響力をもつユダヤ資本の隠然とした勢力があることは言うまでもない。その詳しい分析は別の機会に譲るとして、イスラエルの強硬姿勢の背後にはアメリカのブッシュ政権の親イスラエル政策があることを押さえておきたい。

 パレスチナに平和をもたらすために、もっとも有効な方法は、パレスチナを国際機関の監視のもとにおくことだろう。しかし、アメリカはこの国連決議に反対し、拒否権を行使した。その結果、占領地域でのイスラエルの横暴を、もうだれも止められなくなっている。イスラエルの好き放題にさせている元凶は、アメリカのこうした国連無視の独善的な姿勢である。

 一方でアメリカは、国連決議をもとにイラクに査察受け入れを求めている。あるいは、核不拡散を主張しながら、イスラエルの核兵器保有は黙認している。アメリカの二枚舌外交はイギリス譲りだが、いまでは本家をしのいで厚顔無恥のものになっている。

 アメリカの覇権主義とご都合主義とが、国際政治の舞台をきわめて不条理で、危険な状態に置いているのである。しかしこうしたアメリカの親イスラエル政策がもたらした混乱に、国際世論の批判が高まり、ようやくブッシュ政権も重い腰をあげて、パウエル国務長官を調停者として派遣した。

 もっとも、いまここでアメリカがなすべきことは、姑息な調停工作をすることではない。問題をもう一度国連の場に戻して、国連決議の遵守を双方に求め、国際的協調のもとに、国連による平和維持軍の派遣をすみやかに実行することだろう。こうした本当の意味の国際平和の実現に、日本もできるかぎり協力すべきだと思う。


橋本裕 |MAILHomePage

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