橋本裕の日記
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2001年10月26日(金) テロに悩む大国

 BBCテレビによると、英ブレア政権は特殊部隊を中心に約1000人の地上軍をアフガニスタンへ派遣し、米軍と共同作戦を遂行する方針だという。

 多発テロが発生して、イギリスの対応は素早かった。ブレア首相はすぐにアメリカに飛び、テロ撲滅のために軍隊を派遣することを表明した。さらに、いつもはアメリカに批判的なロシアや中国も、今回ははやばやとアメリカ全面支持を打ち出した。

 珍しく大国の足並みがそろったのは、いずれも国内外の過激派によるテロの脅威に頭を痛めていて、テロ組織の排除という点で利害が一致したからだ。ロシアはチェチェン過激派を抱えているし、中国はウイグル族の過激派に頭を痛めている。イギリスは言うまでもなく、北アイルランド共和軍(IRA)のテロに悩んでいた。つまり、いずれも足下に危険な火種を抱えている。

 テロ対策に鈍感な日本は、アメリカから「旗を見せろ」と一喝されてうろたえたが、もし第二次大戦に勝利して朝鮮半島あたりを支配していたら、おそらく日本も日常的にテロの洗礼を浴びていて、アメリカのテロにも我がことのような身近さで、もっと機敏に対応していただろう。

 イギリスがアメリカに肩入れするのも、実はこうした国内事情があるからである。ブレア首相の国際テロに対する強硬な姿勢は、国内の過激派に対する牽制と恫喝でもある。この強腰が利いたようで、IRAが初めて武力放棄に一部応じたという。


橋本裕 |MAILHomePage

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