橋本裕の日記
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| 2001年10月02日(火) |
日本の低金利で戦費調達 |
空母キティホークが1日午前10時過ぎ、報復作戦に必要な支援を行うために、米海軍横須賀基地を出港した。小雨の降る東京湾には、海上保安庁の巡視船艇24隻、航空機3機と海上自衛隊の護衛艦が警備にあたったという。
小泉首相は9月19日、唐突にアメリカ支援の6項目を打ち出した。自衛隊法の改正、新法の制定、自衛隊艦船による後方支援・情報収集など、これまでの憲法解釈を大きく踏み出した超法規的措置といえる。
ここでアメリカの機嫌を損じたら大変と、躍起になっているようだ。日本の判断と決断による国際協調行動というより、アメリカに追従しようとしているだけのように見える。そして気がついたら、戦場の真ん中に投げ込まれ、いいようにアメリカに利用されることになりそうだ。
戦費の面でも、アメリカはその多くを日本から調達しようとしている。日本政府は正規の戦費として湾岸戦争を上回る150億ドル以上の米国支援を考えているという。さらに、正式な資金協力とは別に、日米間では政策協調によるアメリカへの資金還流計画が着々と進められている。
日銀は9月18日に公定歩合引き下げを発表した。先行利下げしていた欧米に合わせることで世界的な株価暴落を防ぐというのが表向きの理由だが、日銀の金融緩和によって、邦銀は経営危機の中で資金だけは過剰にあるというバブル状況が生じている。
いくら資金が余っても、巨額の不良債権処理を迫られている銀行は企業への貸し出しを増やせず、資金は米国市場への運用に向けられる。その結果、米国の多くの銀行は邦銀へのドル貸しで濡れ手で粟の利益を得る。彼らの利益は税金として国庫に入るから、日本が金融緩和をすればするだけ戦費を稼がせていることになる。
先日の日米首脳会談で、ブッシュがまず小泉首相に求めたのが、不良債権問題の早期解決だった。アメリカは日本政府が非常事態を口実に経済統制を発動して銀行に湯水のように税金を注がせようとしている。しかし低金利政策の元でだぶついた銀行の金は、結局アメリカに流れ、結果として米国に戦費を上納してくれることになる。まさに米国の戦費調達のための隠れたシステムである。
日本の低金利政策はつねにアメリカの金利政策の影響下に置かれている。1980年代のバブルの発生もそうだし、今回もそうである。資金はその自然な性質として、少しでも利益を生もうと金利の高いところへ流れる。日本の金融資産の多くは、こうしてアメリカに吸い上げられ、結局はアメリカのバブルを生んだ。そしていま、テロ報復の莫大な軍資金になろうとしている。
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