罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
| 2002年06月27日(木) |
セピア色の過去 缶太郎 |
…昨日の日記を読んで、 いつ成人向けに強制輸送されるかびくびくしてる缶太郎です。 まぁあれしきで成人向けなわきゃ無いとおもうけれどさ。
というか、昨日の日記を一番嘘臭いと思ってるのは僕だったり。 このカラダで書き込んどいて何言ってるのかって感じではあるけど、 だって情報を総合してまとめて見ると、 当時5才だし。
しかし、 実母『アンタはちっちゃい頃からエロ本が大好きでねぇ』とか 友人『俺お前にオナニー教わったんだよなー』とか 実姉『アンタ幼稚園の頃一人エッチしてたよねー』とか …状況証拠たっぷり。
今何が怖いってまんじゅう自分の過去が怖いわ。 そんなことあっさり本人に暴露するこいつらも怖いが。
そんな当時を最もはっきりした形で伝えてくれるのは、写真。 写真嫌いだったらしく、小・中・高とたいした写真が無い中、幼稚園時代。 一言で、ぽっちゃり性別不明。 つーか、別人だろ?とか思うほど似てない。 同僚に見せたところ、 『何処で道を踏み外したんだろうな』 とか遠い目で写真を見つめ、しかしふと写真に何か納得し始める。
内股のポージング。 林檎を持つ手の小指。 異常な程の脇の締め具合。
『なんだ、もうとっくに踏み外してたんじゃん』
高校時代のビデオを見つけた時の事。 空手の大会の写真で、空手衣を着込んだ僕はそこそこ野郎系に写っていた。 しかし、試合前はいつでもクネクネくねくね動く動く。 …ああ、やっぱりオカマ…。 対戦相手もそう思ったのか、大分リラックスした表情。 しかし、僕(当時)の試合開始直後。 おるぁあっ! 体育館中に響くよーな奇声を放ち、 対戦相手にヤクザキック(にしか見えない)をぶちかます僕(高校生)。 吹っ飛ぶ対戦相手。 止めの合図がかかり、応援に手を振るのだが、 内股と脇が締まってる。 自分で言うのもなんだけど、馬鹿にしてる…ああ。
どうやらオカマというスタンスを何時でも何処でも貫いたのは間違い無い。 そのくせ『オカマ』という罵倒には過敏に反応する。 (これも、昨日の日記にある『れんらくちょう』に書いてあった) ゲイだったかどうかは定かじゃない。 少なくとも 『俺、お前で筆おろししたんだよなー』 という証言は、まだ無い。
決してオトコっぽくは無かった筈である。 『アンタって本当オンナだよねー』とはよく言われるが、 その場合の『オンナ』は、多分オンナっぽさからはかけ離れてる。 オカマっぽいのかゲイっぽいのかと言われると、 彼らをしても『アンタは変。おかしい。天然記念物』とか言われるので 恐らくそれとも違うのだろう。
数少ない写真やビデオに収められた自分自身の影は、 僕に言わせるならどこまでも『世界でたった一人の自分』っぽく、生きていた。 オトコとかオンナとかオカマとかゲイとかノンケとかバイとか関係無く。 ただひたすらに『我道を往く』状態のその影は、幾ら似ていなくても やっぱり今の僕にも共通するところがあって。 …なんとなく、羨ましくて。
そんな最早似ても似つかない色褪せた過去達のスタンスだけ受け継いで、 今日もまた丑三つ時を正体不明の生物は世界のどこかで息づいてる。
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