J (3.秘密の恋愛)
11. 一夜の夢 (42)
突然に唇を重ねる私。 レイは唇を薄く開き応える。 昨夜の余韻のままにとろりとしたキス。
“私自身”の望みを知り、 レイの身体全体がにわかに火照る。 一度覚えた身体の記憶は二度と忘れない。 互いが求め合うように呼応して熱してゆく。
“レイ”は熟れ、“私”は猛る。 再び天上の世界へと私たちの魂は向かう。。
けれども、、。
だめだ、 一夜の夢は終わったのだ。 私たちの“意識”は現実を離れない。
深く長く口付けたのち、、 レイは私に尋ねる。 不安げな顔をして。
(・・くどうさん、、今、何時?) (・・もう、5時近くなる、、)
レイは、そう、と頷いて。
(・・くどうさん、・・大丈夫?) (・・何が?)
(・・おうち。。) (・・大丈夫だよ。)
レイはまた、そう、と頷いて。
(・・でも、もう起きなくちゃね。) (・・う、うん。。)
レイは起き上がろうとする。 私の腕の中からレイがでてゆく。 私はとてもさびしくなって・・。
(・・待って、レイちゃん・・。) (・・?)
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