J (3.秘密の恋愛)
11. 一夜の夢 (21)
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この時私は私ではなかった。 工藤純一という社会的存在ではなかった。 倫理も道徳も社会通念も出所も立場もなにもない。 レイの上司でもなければ妻子ある者でもない、 ただ“男”だった。
そしてまたレイを愛していた私でもなかった。 レイをただ“女”としか捉えていなかった。 目前の熟れた女体。 その肉をのみ欲した私だった。。
ギンギンに反り立つ“私自身”。 レイの“彼女自身”に強引に入ろうとする。 だが、レイはまたも両股を固く閉じ、 “私自身”の侵入を拒む。
何故だ! レイの“そこ”は蜜で溢れているではないか! 身体はすでに“私”が入るのをまっているじゃないか! 女としてその準備ができているじゃないか!
私は両手でレイの両腕を押さえ、 両足でレイの両股を開かせる。 全裸のレイと全裸の私。 力と力が交差する。
「く、くどうさ・・ん、、」
何だ!
「こんなのいや・・」
嫌? またイヤか!
ここまできてイヤもないだろう! 俺も君も身体が望んでるんだ! もうその時を迎えようとしているんだ!
私は唇をレイの唇に押し付け黙らそうとする。 もがくレイ。 舌を入れようとするもレイの唇は開かない。
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