J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年11月05日(金)    そんな関係って、どういう関係なんだ?

J (3.秘密の恋愛)

8. 誤解 (17)


「うーん、、。」と私はまた思い巡らす。
レイは何か考えるようにして、私の言葉を待って黙ってる。

ちょっとして私。
「あの、さ、」、、、また“あのさ”だ。
「?」、、、レイは怪訝な顔。


えーい、聞いてしまえ。レイの彼氏のこと。

私は腹を決めていきなり聞きました。
「レイちゃんの彼氏って葬式に来てたの?」
「えっ?」
レイは突然の問いに思いもよらぬふうにびっくりして。


「気になってたんだ、ずっと。」
「、、、。」
「いや、だから、何だということでもないんだが、、。」
「、、、。」
「ね、よかったら教えてくれないか?」


アルコールも加勢していたこともあったのでしょう。
私はついに聞いてしまいました。
そして、たて続けに質問をしました。

知りたくて知りたくて仕方なかった、レイの彼氏のこと。(参照こちら

・・

レイは、少し躊躇いながら、困ったような顔をして。
しかし、口を開くと毅然として言いました。
「彼氏は、来てません。まだ、そんな関係じゃないんです。」

「、、そんな関係?」
「ええ、。」

そんな関係って、どういう関係なんだ?
私には分からない。

「つまり、親御さんには知られていない、そういうこと?」
「そう、」

それほど深い関係じゃない、そういうことなのかい?
あー、まどろっこしいな、つまり、恋人、として、の。関係も浅いとか?

「そうなんだ、、。」
「そう、だから、来ていないの、。」


あー、聞きたいことがうまく聞けない!

だが、聞けない、、。
深く立ち入って聞いてはならぬと、
心の声が言っている。

だから聞けない、、。


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