J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年10月27日(水)    なんなのだろう。これからのこと、、、。

J (3.秘密の恋愛)

8. 誤解 (11)


レイは、自分の父が私に急にそんなことを聞いたので、
思いもよらぬという顔をして父の顔を見た後、私を上目遣いに見た。
その目は何かを懇願するようでもあった。

が、私にはその何かは分からない。

おおよそうまく言ってくれ程度のことだろうと思い、
私は大丈夫だよという顔で優しくレイを見やり、レイの父に答える。

「レイちゃんは、ほんとうによくやってくれています。
 まだ入社して3年なのに、一人で何でもできる。
 私の部署では欠くことのできない優秀なスタッフのひとりです。」

「そうですか。それはよかった。」
とレイの父は安堵したように言う。


続けて私、。
「その分忙しくて、毎晩遅くまで残業にもなりますし、、
 ご実家になかなか顔を出せないとしたら、そのせいかもしれません。
 そうですか、、。今後はもう少し配慮するように致しましょう。」

私としては当たり障りなく言ったつもりの言葉でした。
ですが、レイの父の顔付きは幾分困惑したように見えました。

すかさず私、。
「何か不都合でもおありなのでしょうか、?」

レイの父は少し考えて、
「いや、不都合ということではないのですが、
 これからのことを考えますと、
 少しばかりご相談することがあるかと思いましてね。」
と言う。

・・

これからのこと?

私は思い巡らす、、。
レイもさきほど言っていた、これからのこと。(参照こちら

(お父さんは、・・・というけど、私は、・・・ですし。)

なんなのだろう。
これからのこと、、、。


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