J (3.秘密の恋愛)
8. 誤解 (9)
「ま、おじさん、工藤さんはそんなんじゃないですっ、」
とレイは顔を赤らめ間を置かず打ち消した。 強い口調で、しかし、顔は照れ笑いしながら。
私は、、、。 何とも言いようがなく笑ってる。(しかなかった。)
(だけどなぁ、“そんなんじゃない”ってのもなんだかなぁ。)
おじさんは「そうなの、?」とレイに向かって確かめるように言い、 そして私に向かって、 「いや、これは失言、失礼しました。」と言う。
私は、ただひと言、「いえ、」と答えました。
おじさんは続けて言う。 「そうか、てっきりレイちゃんの、と思ってたよ。 このテーブルでレイちゃんの横に座ってるものだからね。」 「ブブー、それは勘違いでしたー。」とレイ。
(レイちゃんの、何だ?、やっぱり、レイちゃんの恋人?、とか?)
私はきょろきょろ周りを見渡す。 そう言われてみるとなんとなく視線を感じる。 もしかして、?
もしかして、ここに来ている人達ってみんな。 オレの事、勘違いしてないか? レイちゃんの恋人とか、彼氏とか。
あり得る。 それはあり得るぞ。 なんたってレイの姉夫婦の前に、だ。 レイと並んで座ってる見知らぬ男。
それって知らない人が見ればやっぱり。。 おいよぉ、レイちゃん、そりはまずいんじゃないか?
んで、んで、君の本当の彼氏はどこに行ったんだい?!
・・
そうするうちに今度はレイの父がやってくる。 おじさんは座っていた場所をレイの父に譲りその場を離れる。
レイの父は私に話しかける。
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