J (3.秘密の恋愛)
7. 葬式 (5)
バスは30分に一本くらいしかないローカルなバスでした。 この辺りでバスなど使うのはお年寄りと学生くらいなのだろう。 しばらく待ってバスに乗ったのは私を含め数人しかおらず、 これでバス会社はやっていけるのかと危惧すらもったものです。
のどかではあるけれど、単調な農村地帯をバスは行く。
しかし。 此処でレイは生まれ育ったんだ。
そう思うとなんとも懐かしい景色が続くバスの道。
高校時代のレイはこの道を自転車で通学したのかな。 雨の日は大変だったろうな〜。 雨宿りする場所もない、田んぼばかりじゃん。
ふふ。 レイがあの時嫌がったのもわかるな。(参照こちら)
−あ。−
私はふと、あることに思い当たりました。
もしかしたら。
もしかしたら、レイの彼氏とやらが葬式に来てるかも。
、、、私の心は急に暗くなりました。
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