J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年05月14日(金)    もしかしたら、レイの彼氏とやらが葬式に来てるかも。

J (3.秘密の恋愛)

7. 葬式 (5)


バスは30分に一本くらいしかないローカルなバスでした。
この辺りでバスなど使うのはお年寄りと学生くらいなのだろう。
しばらく待ってバスに乗ったのは私を含め数人しかおらず、
これでバス会社はやっていけるのかと危惧すらもったものです。


のどかではあるけれど、単調な農村地帯をバスは行く。

しかし。
此処でレイは生まれ育ったんだ。

そう思うとなんとも懐かしい景色が続くバスの道。


高校時代のレイはこの道を自転車で通学したのかな。
雨の日は大変だったろうな〜。
雨宿りする場所もない、田んぼばかりじゃん。


ふふ。
レイがあの時嫌がったのもわかるな。(参照こちら


−あ。−

私はふと、あることに思い当たりました。


もしかしたら。

もしかしたら、レイの彼氏とやらが葬式に来てるかも。

、、、私の心は急に暗くなりました。


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