J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年04月05日(月)    君はもう一人前だ。

J (3.秘密の恋愛)

5. 後悔 (10)


私はひとり新幹線の中考えている。

皆は草臥れ果てて眠っている。
ぐーすか煩いのは鏑木さんのイビキだ。

そうだね。
みんな頑張ってくれた。

ありがとう。

今回のイベントはみんなのおかげで成功したんだ。

鏑木さん、慣れぬ接客にお疲れさま。
宮川、安田、無理して頑張ってくれたな、ありがとう。

そして、。
そしてレイ。
君はもう一人前だ。
私がいなくても十分できるまでになったね。

君を3年でものにしてやる。(参照こちら
私と君との約束はこれで果せたようだよ。

あとは、。
あとは、君を総合職に導いて、君を本物にしてやりたい。

今の私の願いはそれだけだ。


・・

私はしんみりとした気分になりました。
ひとりウィスキーのボトルなど開けて、こくこく飲んでいたのでした。

「ああ、これでよし!」

小さな声ではあるけれど、きっぱりとそう言い切って。

私は目を閉じました。


(5. 後悔、の項 終わり)


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