J (3.秘密の恋愛)
5. 後悔 (10)
私はひとり新幹線の中考えている。
皆は草臥れ果てて眠っている。 ぐーすか煩いのは鏑木さんのイビキだ。
そうだね。 みんな頑張ってくれた。
ありがとう。
今回のイベントはみんなのおかげで成功したんだ。
鏑木さん、慣れぬ接客にお疲れさま。 宮川、安田、無理して頑張ってくれたな、ありがとう。
そして、。 そしてレイ。 君はもう一人前だ。 私がいなくても十分できるまでになったね。
君を3年でものにしてやる。(参照こちら) 私と君との約束はこれで果せたようだよ。
あとは、。 あとは、君を総合職に導いて、君を本物にしてやりたい。
今の私の願いはそれだけだ。
・・
私はしんみりとした気分になりました。 ひとりウィスキーのボトルなど開けて、こくこく飲んでいたのでした。
「ああ、これでよし!」
小さな声ではあるけれど、きっぱりとそう言い切って。
私は目を閉じました。
(5. 後悔、の項 終わり)
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