J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年04月01日(木)    俺がすべて悪いんだ。

J (3.秘密の恋愛)

5. 後悔 (7)


、、、そう、俺がすべて悪いんだ。

表向きは物分りのいい上司。
しかし、実態は部下に恋情を持ってしまった不埒な男。

だがね。
この心情は致し方がなかったんだ。
婚約者がいようがいまいが、心の動きまではセーブできなかったんだ。
それほどレイは私にとって心奪う存在だったんだ。

この心情はいい。
いいというか、致し方ない。
しかし、それを行為に表したのがいけない。

ずっと心の内に留めて置けばよかったのだ。
そうすればこんなことにはならなかった筈だ。

だから、悪いのは俺。


・・

そうだったんだ。
俺は花火の夜に告白していたんだ。

記憶がなくなるほど酔っ払った挙句、身勝手な告白。

そしてそれを俺は忘れていたんだ!

なんという愚かしい奴!

生まれてきた順番とか、これから始まる運命とか、
屁理屈ばかり並べやがってよ。

結局。
「本当は君みたいな子と先に知り合いたかった、」、、、か、、、。(参照こちら


−ああ−

レイちゃん、本当にすまないことをしたね。
この3年間、僕はそんなことも知らずに、ただ、君を遠のけて、
自分ばかり恋愛の情を封印して耐えてきたと思っていたんだ。
君は何も知らないと思って。
愚かな奴だよね。

実際は君もまた、たくさんのことを封印して、
僕と付き合ってくれていたんだね。
まったく、俺って言う奴は、どうしようもない奴だね。

君に心から詫びたいよ。
すまぬ、レイちゃん。


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