J (3.秘密の恋愛)
5. 後悔 (7)
、、、そう、俺がすべて悪いんだ。
表向きは物分りのいい上司。 しかし、実態は部下に恋情を持ってしまった不埒な男。
だがね。 この心情は致し方がなかったんだ。 婚約者がいようがいまいが、心の動きまではセーブできなかったんだ。 それほどレイは私にとって心奪う存在だったんだ。
この心情はいい。 いいというか、致し方ない。 しかし、それを行為に表したのがいけない。
ずっと心の内に留めて置けばよかったのだ。 そうすればこんなことにはならなかった筈だ。
だから、悪いのは俺。
・・
そうだったんだ。 俺は花火の夜に告白していたんだ。
記憶がなくなるほど酔っ払った挙句、身勝手な告白。
そしてそれを俺は忘れていたんだ!
なんという愚かしい奴!
生まれてきた順番とか、これから始まる運命とか、 屁理屈ばかり並べやがってよ。
結局。 「本当は君みたいな子と先に知り合いたかった、」、、、か、、、。(参照こちら)
−ああ−
レイちゃん、本当にすまないことをしたね。 この3年間、僕はそんなことも知らずに、ただ、君を遠のけて、 自分ばかり恋愛の情を封印して耐えてきたと思っていたんだ。 君は何も知らないと思って。 愚かな奴だよね。
実際は君もまた、たくさんのことを封印して、 僕と付き合ってくれていたんだね。 まったく、俺って言う奴は、どうしようもない奴だね。
君に心から詫びたいよ。 すまぬ、レイちゃん。
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