J (3.秘密の恋愛)
4. 無常 (19)
だからどうにもならないんだ。 僕が君を好きでも。 君が僕を好きでも。 どうしようもないことなんだ。
だが。 これから始まる運命は? この今から始まる運命だってあるのじゃないか?
運命。 生まれてきた順番。 これから始まる運命。 確定。
けど、これから、ってこともあるのじゃないか? でないと言っていることに整合性がないじゃないか。
、、、しかし、よう。
何が始まるっていうんだよ。 俺とレイが恋愛関係になるってか?
ばかなことをっ! 言うんじゃないぞ、、、こら、。
・・
「すまなかった。レイちゃん。」私はおもむろに詫びました。
レイはその言葉に悲しげな表情をして言いました。
「何も、何もすまないことなんか、ないです。」 「、、、そうか、。」
私はまた押し黙ってしまいました。 もはや話す言葉がなくなってしまったのです。 レイもまた黙りました。
私たちは窓の外に目を移し、 大阪の夜景をじっと見つめました。
時間が止まったように過ぎゆきました。
‥そこへ背後から呼びかける声。 誰?
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