J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年01月23日(金)    これから始まる運命もあるんじゃないかしら、

J (3.秘密の恋愛)

4. 無常 (16)


「確定!、そうだ、あの時、君はそう言った、」
「そう、あの時に私がそう言ったの、覚えてなかったんだ、工藤さん、」
「ああ、今の今まで忘れていた、だからか、だからあの二人で飲んだ夜、
 君は友美さんの妊娠の話を聞いて、“確定”と言ったんだ、、、」(参照こちら

レイは私の顔を悲しそうに見て。
「そう、私は確定ですね、って言ったわ、工藤さんは確定じゃないって言ってたけど、」

「ではやはり、俺の一生はこれで確定だと、そういう意味で言ったのだね、」
「違うわ、」
「どう違うんだい?」
「やっぱり、工藤さんは肝心なことを覚えていないんだわ、」
「すまん、教えてくれ、」

「人の出逢いってのは運命で定められているんだよ、って工藤さんは言った、
 そして私は、でも、これから始まる運命もあるんじゃないかしら、と聞いた、
 そこまでは思い出してくれたんですよね、」
「ああ、思い出した、」
「そう、、。」

 
レイはじっと考えて、うん、と頷いて、そして話し始めました。

私とレイの花火の夜の顛末を。

私の記憶のない話。


+++
ごめんなさい、今夜はもう眠くて、これで筆を置きます。
またあした。


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