J (3.秘密の恋愛)
4. 無常 (13)
私の記憶が蘇る。 手繰り寄せた糸の先。 そこには切々と続いているレイへの恋愛の情があった。
俺はレイが好きなのだ。 あの時からそうだったのだ。 ずっとレイを想っていたのだ。
けれど。 俺は自分の気持ちに背を向けた。 自分の気持ちを覆い隠した。
そうするよりなかったじゃんか! どうもこうもできなかったじゃんか! どうすることもできなかったんだよ、、、
、、、そう、あの時、僕は言ったんだ。
>レイちゃん。そんなことないよ。君には君のよさがある。
君は首を横に振った。 慰みはいいわ、と言うように。
それを受けて僕はこう言ったんだ。
>さっき、海での話、あれ、俺と同じもの見て同じように君は感じてたんだよ。 >雲と海の切れるところに青い空が見える、明日がそこまで来ている、って。 >その感性、好きだな、って俺は思う、俺と一緒なんだ、。
君は聞いた。
>工藤さんと一緒?
俺は答えた。
>そう、俺と一緒。 >レイちゃん、君は自信を持っていいよ。君は素敵な女性になれる資質を持っている、 >俺はそう思うよ。
>ありがとうございます。
>ん、 >酔ってから言っちゃうけどね、 >俺、先に君に出逢っていたら君に惚れていたかもな、 >なんて思うよ、
、、、それを聞いて君は、
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