J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年01月20日(火)    けれど。俺は自分の気持ちに背を向けた。

J (3.秘密の恋愛)

4. 無常 (13)


私の記憶が蘇る。
手繰り寄せた糸の先。
そこには切々と続いているレイへの恋愛の情があった。

俺はレイが好きなのだ。
あの時からそうだったのだ。
ずっとレイを想っていたのだ。

けれど。
俺は自分の気持ちに背を向けた。
自分の気持ちを覆い隠した。

そうするよりなかったじゃんか!
どうもこうもできなかったじゃんか!
どうすることもできなかったんだよ、、、


、、、そう、あの時、僕は言ったんだ。

>レイちゃん。そんなことないよ。君には君のよさがある。

君は首を横に振った。
慰みはいいわ、と言うように。

それを受けて僕はこう言ったんだ。

>さっき、海での話、あれ、俺と同じもの見て同じように君は感じてたんだよ。
>雲と海の切れるところに青い空が見える、明日がそこまで来ている、って。
>その感性、好きだな、って俺は思う、俺と一緒なんだ、。

君は聞いた。

>工藤さんと一緒?

俺は答えた。

>そう、俺と一緒。
>レイちゃん、君は自信を持っていいよ。君は素敵な女性になれる資質を持っている、
>俺はそう思うよ。

>ありがとうございます。

>ん、
>酔ってから言っちゃうけどね、
>俺、先に君に出逢っていたら君に惚れていたかもな、
>なんて思うよ、


、、、それを聞いて君は、


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