J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年01月19日(月)    私はレイに何を話したのだろう?

J (3.秘密の恋愛)

4. 無常 (12)


私は記憶の糸を辿ってその時の様子を思い出す。

、、、。

、、、そ、そうだ。
あの時私は友美さんから離れ新入社員の席に行ったんだ。
レイは、、、レイは一気呑みをしてたいそう酔っ払っていた。(参照こちら

そして、あ、あ、ああ、、、、そ、そうだ。
私も皆に勧められ一気呑みをして、ぐてんぐてんに酔っ払ってしまったんだ。

あっ、あああ、、、、あの時、そう、何故だかレイが、レイが私の隣りにいた、、、
何故だか、私の隣にレイが座っていて、何かを話していた、、、

私は何を?
私はレイに何を話したのだろう?


「レ、レイちゃん、思い出したよ、あの時俺は君とずっと話していた、ね、」
、、、レイは黙って頷きました。

「俺は何か君に話していた、ずっと。」
、、、レイはもう一度頷きました。思い出して、と言うように。

私は額に両手を当て何とかして思い出そうと試みる。
だが、なかなか思い出せない。


レイが口を開く。

「さっき、言ったこと。」
「さっき、言ったこと?」
「私はさっき言ったことと同じことを話したの、
 友美さんて、いい人ですね、私なんかよりずっと素敵な人ですね、って、」(参照こちら

「う、うん、、、、で?」
「で、工藤さんもまたさっき言ったように話してくれた、」
「君には君のよさがある、、、。」
「そう、覚えていらして?」


、、、そう、だ。
そんな話、前にもしてる。

そう、だ。
あの晩、あの時。


そう、だ!

そしてレイはさっきと同じように、首を横に振ったんだ!


そう、そうだ!

そして俺は、、、!
 


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