J (3.秘密の恋愛)
4. 無常 (4)
「夏季研修の、、、花火の夜、、、!」
私はレイの言葉を復唱し、またも気が動転しました。
花火の夜! 覚えているか、だって! レイちゃん、何を、聞いているだよ、、、!
あの夜は。
あの夜は、、、 俺の記憶のない夜、、、。
そして、新しい命が生まれた夜、、、。(参照こちら) その約一ヶ月後、私は友美さんから妊娠の事実を聞いた。(参照こちら)
確かに、レイちゃん、君にはあの晩、そう君とすし秀で飲んだ夜、 そのことを君に話したよ。 そして君は、僕はこれで確定だ、と決め付けるように言ったんだよね。(参照こちら)
けど。 あの花火の夜、の件は君には話していなかった筈。
だから君には関係ない夜の筈、じゃんか、、、!
・・
気の動転を抑えて辛うじて言葉を発する私。 「は、花火の夜、、、、ん、うん、。あまり、よく覚えてない、けど、覚えていることもある、よ。」
私の返事を待ってレイは、ふぅっと溜めた息を吐き、 「そう、、、、。」と一言。
「どのこと、を、君は言っているのかな、」 「覚えてないんだ、工藤さん、」 「いや、だから、どのこと、って。」 「いいです、覚えてないのならば、」 「なんだよ、。覚えているって。だから、どのことだ、って。」
レイはまじまじとまた私の顔を見る。 私は、、、。 実際には覚えていないので、後ろめたくなり、目を逸らす。
レイは何を言っているのだ。 あの夜、レイに何か俺はやらかせていたのか。
あー、だめだ。 酔いが回って正常に事態が掴めない。
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