J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年12月23日(火)    残ったのは私とレイ、ふたりだけ。

J (3.秘密の恋愛)

3. 想い出の夜 (6)


「さてと、。そろそろ行こうか、明日もあることだし、」と鏑木さん、
私との話がついたものですから上機嫌にそんなことを言って私に締めを促します。
「そうですね、そろそろ、、、締めますか。」と私。

一呼吸置いてから私は姿勢を正し明日の予定を皆に伝えました。
「えっと、明日は7時50分、ロビーに集合、ってことで、
 そうそう、何もかも準備してチェックアウトできるようにして来てください、
 帰りは後片付けをしたら新幹線に飛び乗りますから、そのつもりで。」

「了解でっす、」調子よく安田が答える。
「了解です、ってお前が一番心配だ、」私は笑いながら言いました。
「へ、大丈夫っす、今夜中に帰りの準備しちゃいますから、」と安田、首を竦めて答える。
「クドちゃん、大丈夫だよ、ガキじゃないんだから、さ、行こう、」と鏑木さん。

も〜、鏑木さん〜、次の店に早く行きたいからって、。
一番心配なのは、アナタ、鏑木さんなんだけどな〜。


私たちは例の通り江戸締めでちょんと中締めを打ち、会計をして店を出る。
鏑木さんはさも当り前に、「じゃ、」と手を上げて私に別れを告げる。
私も、「じゃ、あまりのみ過ぎないでくださいね、」と言って手を上げて。

この光景、レイには何だかワケが分からない。

「じゃ、ってどこにいくんですか、」とレイが聞く。
「ガハハ、ちょっとヤボ用があってよ、寄ってくるから、じゃね、」と鏑木さん。

レイには内緒の行動ってことで。

「さぁ、行こうか、宮川、」と言って鏑木さん、宮川、安田を連れ立って歩き始める。

レイはきょとんとして私に尋ねる。
「鏑木さんたち、どこいくんですか?」
「知らない、まあ、スナックかなんかだろ、ほっとこう、」と私は曖昧に答える。


残ったのは私とレイ、ふたりだけ。

大阪、梅田の夜。。




* * *

クリスマスラブストーリーUPしてます。

「僕たちのクリスマス」(こちら

お時間ある時に読んでみてくださいね。
よろしくお願いいたします。


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