J (3.秘密の恋愛)
2. 出張 (7)
時計を見ると10時近くなっている。
私は明日からのイベントのことが頭にあって、 アルコールを飲んでも酔うことはありませんでした。 しかし皆は違います。 適度に酔って勢いもありました。
そろそろ引き上げないと。 明日は4時起きだし。 このままだと後が困る。
「さあ、そろそろお開きにしよう。明日は早い。」 私は皆に言い、安田に会計してもらうように言いました。 鏑木さんも今日のところはそうしよっか、と言い、 明日から二日間頑張ろう、と手締めの音頭をとってくれました。
がやがや、どやどや、一同腰を上げて階段に向かう。
宮川がこっそり私の横に来て言いました。 「工藤さん、ちょっとだけ安田と寄っていっていいですか。」 「寄るって、どこに。」 「さっき店を探していた時に面白そうなところ見つけたもので、。」 「面白そうなところ、、、。怪しげなところじゃないだろうな。」 「ええ、」 「明日は4時起きだぞ。」 「任せてください、ちょっとだけですから。」
せっかく大阪まで出張してきたんだし。 若い宮川と安田はこのままホテルに戻ったところでおさまらないよな。
「12時前にはホテルに戻って休めよ。」
私は念を押してから宮川と安田を開放しました。
残ったのは私と鏑木さん、そしてレイ、でした。
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