J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年09月20日(土)    そうだ、オレはレイとの約束を果たすんだ、

J (3.秘密の恋愛)

1. 総合職 (12)


「僕は君を3年でものにする、と言ったはずだ、」(参照こちら
「、、、」
レイは黙って聞いている。

「ちょうど丸3年、経った、」
「、、、」
レイは下を向いている。

「と言うことだ、」
私はそう言い切って、話を仕舞いにした。

私の心に言い聞かせるように。


そうだ、オレはレイとの約束を果たすんだ、
シナリオはこういうことだったんだ、
これで、いいんだ、、、


少し間を置いて、
「でも、まあ、来年まではアシスタントを兼務してもらうよ、
 君の後任の社員が入ってこないと僕も困ってしまうからね、」
と私は付け加えました。

それを聞きレイは幾分ホッとした表情になりました、が、無言でした。


「話は以上だけど、何か他にあるかい?」

レイは首を少し傾けてから、やっと口を開きました。
「いえ、ないです、、、けど、」
「けど?」

「、、、いえ、いいんです、、、でも、」
「でも?」

「、、、」

レイは再び無言になる。

「まあいい、一晩考えてみるか、僕も友美さんにさっきの話を聞いてみるよ、」

レイは下を向き、コクリと頭を下げました。



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