J (2.結婚)
13. 父の入院 (5)
その夜はクリスマスがあと数日に迫った夜でした。
私はその夜も得意先との忘年会でした。 魚料理の店で酒を飲み、クラブへハシゴして、 帰る頃にはまた随分と酔っ払ってしまいタクシーで帰宅しました。
帰るなり友美さんは私に、私の実家のから何度か電話があったと言いました。
「でも用件を聞くとまた後でかけるといって、 純一さん、何かあったのかしら、心配だわ、」 「ふうん、珍しいな、うちから電話なんて。ま、夜も遅い、明日にしよう、」
私はそう言ってシャワーを浴びようとした、その矢先。
電話が鳴りました。
、、、電話は私の母からでした。
電話の母の声はか細く遠く、 酒に酔った私の耳には聞きづらくって、、、
すがるような、泣き出しそうな、、、、そんな声でした。
「どうしたの?、お母さん、よく聞こえないけど、」
母は、、、
「純一、お父さん、入院したのよ、、、」
とだけ言って涙声になりました。
入院!
なんでまた!
、、、私の頭の中は混乱しました。
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