J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年06月03日(火)    私の目の前には髪を栗色に染めたレイが立っていました。

J (2.結婚)

11. 変貌 (2)


私の目の前には髪を栗色に染めたレイが立っていました。
どことなく以前よりも大人びているレイでした。
そう、ムスメからオンナになった、そんな雰囲気。

矢崎が口幅ったく、自分の目で確かめろと言った、
その意味が分かったように思われました。


これは、、、。


私が最後にレイに会ったのは私の結婚式の当日でした。
あれからたった一週間位のうちにレイに何があったのか。

肩までのびた艶やかな黒い髪、、、
日本人形みたいな顔立ちに合って、
客先からの評判も良かったのに、、、(参照こちら


そして、この大人びた雰囲気。

これは、、、。


これは間違いなくオンナになった、そう直感できる。


でも。

どういうことだ、、、。



・・

「や、おはよう。レイちゃんには結婚式といい、不在中のことといい、
 随分と世話になったね。ありがとう。」
「いえ、、、。」
「ところで、レイちゃん、髪染めたんだ。ちょっと派手だなぁ、、、それ。」
「部長には了解戴きました。」
「う〜ん。だけどオレのいない時に、なんだなぁ。」
「え?、いけないんですか?工藤さんがいない時に髪を染めちゃ。」
「いや、そういうことでもないんだけど、、、。」


何かあったのか?

私はそう聞きたかった。

けれどそれはプライベートのこと。
上司と部下の関係に過ぎない私が立ち入って聞くことはできません。


しかし。

私は気づいたのです、、、。

レイの右手の薬指に指輪がはめられているのを。


何だ、、、?



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