J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月01日(木)    悲しいことに、私はなかなかイキませんでした。

J (2.結婚)

8. 酔夢 (7)


本当は、、、私は夢の中でレイに包まれていたのです。

レイの“カラダ”の中でレイを感じて、レイの“カラダ”の中で果てたのです。

それが実際には友美さんの“カラダ”の中であったとしても、
夢の中での私は、、、レイとして感じてレイの中でイッテしまったのです。


だが。

私はそれを認めたくはなかった!

レイなんて、私の中ではこれっぽっちも思っていないのに!
なのになんでレイが夢の中で現れる!、なんでオレを!、なんでオレが!


、、私は友美さんを抱きながら狂ったように“カラダ”を動かして、
心の中でこう連呼する、、、。
(ごめんね!、トモミさん、ごめんね!、ごめんね!、)


・・

抱きながら、私は友美さんの名前を一生懸命呼びつづけました。
「トモミさん!、トモミさん!、トモミさん!、」と。

抱かれながら、友美さんは私の名前を呼びつづけました。
「純一さん!、純一さん!、純一さん!、」と。



、、友美さんの“カラダ”の中は、
彼女自身の愛液と、、、夢の中で果てた私の体液でぐちゃぐちゃでした。

、、私の頭の中は過度のアルコールによって、
夢と現実とがぐちゃぐちゃに交差していました。

、、何もかも、ぐちゃぐちゃでした。

、、私は、狂ったようでした。



・・

悲しいことに、私はなかなかイキませんでした。
“カラダ”を上下するばかりで“カラダ”から感じるものがありませんでした。

酒のせいかもしれません。一度果てたばかりだからかも知れません。

しかし、、“カラダ”としての凛々しさは萎えることなく持ち続けていました。


友美さんはもう絶頂を何度も迎えているようでした。

これほどまでにというほどに、歓喜の声をあげながら、
私にしがみついてそして至福の世界を浮遊しているかのようでした。



私は、ただただ狂った獣のように“カラダ”を上下していました。

ただただ、友美さんの名前を連呼して。

友美さんは、我を忘れて全身で悦びを表していました。

歓喜の声で私の名前を連呼して。


、、、それは、

夢と現実が交差する朦朧とした中での“行為”でした、、、。



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