J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年04月30日(水)    違う!それは違う!間違いだ!聞き間違いだ!

J (2.結婚)

8. 酔夢 (6)


私は酩酊して友美さんの傍らで眠ってしまっていたのです。
私は昏睡の中で夢を見ていたのです。

その夢の中で私は、
私はレイとひとつになって、、、イッテしまったのです、、、。


・・

「純一さん!、純一さん!、純一さん!、」

「うっ、だ、だめだ、ううっ、もう、、、」

「純一さん!、純一さん!、、、私よ、友美よ、純一さん!、」


、、(友美さん!?)

気がつくと私は耳元で大きな声で自分の名前を呼ばれていました。
友美さんの必死な声、「純一さん!、純一さん!、」と連呼している。


、、(夢、これは夢?、いや違う?、)

私はうっすらと目を開ける。
私の目の前には友美さんの顔がありました。涙を溜めた友美さんの顔。
私はまだ酔っている、目を開けてもそれが現実と夢との区別がつかない。

「純一さん!、私!、友美よ!、純一さん!、」

(今度の声は間違いない!、、、これは夢じゃない、友美さんの声だ!)

「、、ト、トモミさん、オレ、」 (ああっ!)



その時私の視覚は友美さんの姿をはっきりと捉えました。

友美さんは生まれたままの姿になって私の身体の上に重なっている。

レイとの夢の行いがそのまま続いているかのように、
私の“カラダ”は友美さんの“カラダ”の中に包まれて、、、

そして、、、私は、果てている!



「こ、これは、、いったい、トモミさん、?」 (一体全体、どういうこと?)

「純一さん、、ごめんなさい、私、、」
(私、寂しくって、だって、純一さん、うわごとで、だから、)

「!、うわごと?」 (何だって?、うわごとって?)

「私に、どこいくの?って、」
(私の名前を呼んで、それから、レイちゃんの名前呼んで、、、

「!、、、、。」 (、、、これは、夢!?、)



「だから、ごめんなさい、純一さん、勝手なこと、して、」
(だから、私、不安な気持ちになって、それで、純一さんを、、、)


私と友美さんは結ばれたままの状態で話をしている。
友美さんが話すたびに、友美さんの“カラダ”は私の“カラダ”を刺激する。

ヒクヒク、ヒクヒク、と。

私の“カラダ”は一度果てたのにもかかわらず、
今だギンギン頭をもたげてその刺激に反応する。

ギュン、ギュン、と。



「ごめんなさい、純一さん、」
(私、いけないことしたの、分かってる、)
(純一さんが恥ずかしく思うようなことしたの、分かってる、)
(でも、でも、でも、私、純一さんが欲しかったの、分かって、)

友美さんは泣いている。悲しそうに泣いている。

「私はいけないこと、したの、ごめんなさい、ごめんなさい、」
(私はお口であなたの“カラダ”を、だって、)
(元気になって欲しかったの、だから、なの、)
(そして、眠っているあなたを私、、、ごめんなさい)

友美さんは泣いている。悲しそうに泣いている。

「、、、、、。」 (これは、夢、、、?、朦朧として頭がはっきりしない、)



「、、、でも、眠っている純一さんは、」
(果てようとしている純一さんは、私の名前ではなく、、、ああっ!)

友美さんは私の胸に泣き崩れ、“カラダ”はギュっと引き締まる。




それを聞いて私はカッ!と頭に血が上りました。
上半身を起こして友美さんを抱きしめて、そして怒鳴るように言う。

「違う!それは違う!間違いだ!聞き間違いだ!
 僕は、僕は夢の中でも君といた、君を抱いた、君とひとつになった!」

「違う!違う!違う!どんな名前かって、レイだったら違う!、
 オレは、オレには、トモミさんしか、トモミさんしか!」

友美さんは泣きじゃくりながら私に問い掛ける。

「、、、本当に?、純一さん、、、」

「本当だとも!、トモミさん!、本当だとも!、」


そう言いながら私は友美さんを押し倒しました。


そして、、、

結合したままの“カラダ”を狂ったように上下に動かすのです、、、。



本当だとも!、本当だとも!、本当だとも!、、、



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