J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年04月18日(金)    イッテいないのに、イッタことにして、、、

J (2.結婚)

7. 初夜 (12)


私としては精一杯の嘘をついたつもりでした。

イッテいないのに、イッタことにして、、、

私は、

友美さんには私が萎えてしまった事実を知られたくはなかったので。



私としてはそれが思いやりと考えた、、、

彼女を傷つけたくはなかった、

そうと知ればきっとまた友美さんは自分を責めるであろうから、、、


私はそっと友美さんの頬を撫で、
身体を合わせ、ぎゅうっと抱きしめて、
そして落ちついた声で言いました。

「ごめん、久しぶりだったから、、、でも、すぐにまたできるから、
 ちょっとひとやすみしよう、ね、」


友美さんはコクっと頷きました、、、。


・・


私は友美さんにふとんをかけてやり、立ち上がって灯りを点けました。

友美さんはじっと私を見詰めてる。

私はニヤっと笑い、
「どうだい、オトコのストリップ、」とおどけて見せました。

友美さんは明るさを取り戻し、
「イヤだわ、」と言ってふとんの中に顔を隠しました。


私はほっとして、それからちょっと思案して、そしてこう言いました。

「そうだ、温泉に入ってこよう、さっきの散歩で身体も冷えたし、
 さっきは家族風呂だったから大浴場に行ってみないか、せっかくだから、」


友美さんは再びふとんの中から顔を出し、

「ウン、」

と明るい声で答えました。



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