J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年03月05日(水)    これってただの妬きもちじゃないのか!

J (2.結婚)

4. 二次会 (10)


私と友美さん。

今日この日に結婚をし遥かな旅路を二人で歩み始める。

幸せの絶頂にいる私。
幸せそうに見える友美さん。

私には何の迷いもない筈でした。


この長谷部健二という男。
ただの友美さんの幼馴染であって、それ以上も以下もない。
普通に考えればそれだけのこと。

普通に考えれば。


しかし、その時の私には何かが引っかかっていたのでしょう。

その男が友美さんを呼び捨てにしたから?
友美さんがその男を呼び捨てで呼んだから?
妙に馴れ馴れしかったから?
呼んでもいないのに二次会にきているから?

、、、あの電話の男?
友美さんに結婚を5年待って欲しいと電話を掛けてきたあの男、、、。

頭の中をぐるぐる蠢くクレッション、、、



次第に私はある結論に行き着きました。


これってただの妬きもちじゃないのか!

ただのヤキモチ、、、


オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。
オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。
オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。
オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。
オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。
オレハヤキモチヲヤイテイルノダ。

、、、



私は私の取り巻きに応対しながら、隣に座る友美さんに目をやりました。

もうそこには長谷部健二の姿はありませんでした。
友美さんは友美さんの高校時代の友人に囲まれていました。


友美さんは私の視線に気がつき、(何?)と顔で聞きました。

私はニコッとして見せました。意味もなく。


友美さんは、、、

私の笑顔を嬉しそうに受け止め微笑みを返してくれました。

友美さんにとっては私の笑顔が何のことか分からなかったでしょうけれど。



二次会の会場は相変わらずごった返していました。

私はぐるぐるに酔っ払っていきました。


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