J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2002年11月07日(木)    恋愛の情と、愛しいと思う心

J プロローグ

1.私について (3)


もちろん私は、
彼女、レイ、との恋愛が初めてであった訳ではありませんし、
私の妻との愛が初めてであった訳でもありません。

遠く幼い日の初恋から、思春期のころの熱情による恋、
愛情からなのか、それとも欲情からなのか、
いつともなく通り過ぎていった恋、
その間に私は、青年となり、そして大人となっていったのです。

確かにそれらはその当時、恋愛でした。

しかしながら、私が今思うには、それらは、
恋愛ではなく、恋であったように思うのです。

恋、恋しいと思う情、です。

恋愛とは、恋愛の情があること、
つまり、恋しいと思う情、と、愛しいと思う情があること。

恋しいと思う情だけでも、
愛しいと思う情だけでも、
それは恋愛としては片手落ちのように感じるのです。

私は、私の妻に対して、
愛しいと思う情はありますが、
恋しいと思う情がありません。

私は妻を愛しています。
しかし、恋愛の情ではないのです。



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この日記は全てはフィクションであり、
実在する人物をモデルにして書くものではありません。

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