日々の泡

2001年06月15日(金) とりあえず締め。

ここしばらく、何を書きかけても気持ちが乗らず、自分の好きなことや
目先の面白いことについて語ろうとしてもすぐに気力が萎えてしまっていたのは、
やはり事件のせいで意気消沈していたせいだと認めることにした。
身近な人との間でも、自分を含めて誰もあえてその話を持ち出さないし
(勤めをしていないので、限られた人としか接触していないせいもあり)
迂闊にそういう話題を耳にしても気分が悪くなるだろうから
その方がいいと思っていたのだけど。
やっぱり何も言わないでいるのもまたイライラするので、
Web日記に書きたい話題ではなかったけど、少し呟いてみた。

あれをやった人は、どっちかというと
「カルトリーダー向けの嫌な性格」の持ち主かも、と漠然と思っていたことに、
この一週間ぐらいでかなり確信をもってしまって気持ちがわるい。詳しくいうと、
誇大妄想的で自分も人も騙すのが得意で、
人の幸せを絶対に許せない激しい嫉妬心と被害妄想を持っていて、
自分の力でどれだけたくさん人を壊せるかということに情熱を集められる人。
「たくさんの人の心が壊された」と感じたのは、地下鉄サリン事件のときもそうだったけれど、あの時はまだ怒りを感じる余裕があったのに、今回は無力感しかない。
サリンのときはあれだけ組織的な犯罪で日本人の心を存分に傷つけて、
首謀者はさぞ得意だったろうと腹立たしかったけれど、
個人の力でいとも簡単に同じことができると今更のように気づかされてホントにがっくりきた。
くどいようだけど、壊すのは笑えるくらい簡単だ。たった一人の力で、
無数の人の心に傷をつけることができる。直すのはとても難しいのに。

第三者の私が怒る余裕もないくらい腰が抜けてるのだから、
事件の当事者はどうなってしまうのだろう。
きのう、犯罪者の精神的治療について日本は遅れてるらしいと書いたけど、当然
被害者の精神的ケアについてもすごく遅れてるんだろうなあ。
サポートにあたる側だって、前向きな意欲をもって行動するのって難しいと思う。
相手の傷が深いから。
心細い話になってしまったけど、手がかりがほしいなあ。


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蟻塔

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