BS2で再放送していた、サンテグジュペリゆかりの土地を飛ぶ空撮紀行を 漠然と見て、しばらくボーッとする。 いや、空撮には弱いよのね。 映画でも何でも、空撮出てきたらとりあえずそっちに反応する。 鳥の眼または虫の眼のカメラが好きである。子供っぽい。わかりやすい。
加えてスペイン満載だし。スペインにはまたミーハーだし。 フランスの典雅な田園風景や城砦都市を鑑賞したあとで、 ピレネーを越えると、とたんに緑の少ない無骨な自然が広がる。 (んもう、スペインったら…)と意味も無く愛しくなる。馬鹿である。
スペインをさんざん堪能したあと、ジブラルタルを渡ってモロッコである。 旅の終わり、キャップ・ジュビー。砂漠の中の飛行場の廃屋、そのすぐ近くに海。 赤い砂漠に、打ち寄せる碧い波。たまらなく好きな景色。 以前「世界わが心の旅」の宮崎駿の回でも、サンテグジュペリを追っかけて この飛行場を空撮していて、それが目に焼き付いていたのだ。
しかし「星の王子さまと飛ぶ空中大紀行」というタイトルはどうなんだろうか。 『星の王子さま』の知名度とそのイメージは、サンテグジュペリの他の作品を 却ってとっつきにくいものにしていないのだろうか。 正直いって私は、子供のころにあの本を読んだために、 他の作品を見出すのが遅れたような気がしている。 須賀敦子ほかの読み巧者の引用によって、今さらのように彼の言葉の明晰さ、 核心にふれてくる知性の鋭さを実感させられた私だった。
なんか硬くなったけど、コラムにまとめられない話なので日記ネタ。
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