Christmas Seed
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2003年12月27日(土) |
「小さな吹雪の国の冒険」 |
12月はじめに「今日の本」で紹介した「羊飼いとその恋人」他、 13人の英国クラシック作家達による、珠玉短編集。
クリスマスの時期になると、 つい手にとってしまうガラスの球。 逆さにして振っただけで、 スノーボールのなかにある(かもしれない)世界へ、 もしも入り込んでしまったら? これは、そんなアクシデントが起こってしまった ある男の物語。
このミント風味のファンタジーを読みながら、 ついついキャスティングしてしまった。 その直前に観ていたNHKの海外ドラマ「ザ・ホワイトハウス2」の配役で。
以下、まったくの主観なので、ドラマを観てない方、 意見のくいちがう方も多々おられると思うものの、ご了承を。 登場するのは、ある種象徴的な人物ばかり。 自分の身の回りの人達に置き換えてみても面白いと思う。 「ザ・ホワイトハウス」のシリーズではありえないが、 主人公たちが全く別の世界を舞台にサービス篇で コスプレ劇をやるとしたら、これをお願いしたい。
主人公の中年独身弁護士は、ジョシュ・ライマン次席補佐官。 私のお気に入りだからというだけではない。 唐突にメルヘンチックな異世界に迷い込んでも、 腕力は頼らず、武器は言葉。ちょっと困った当惑気味の顔で、 きっと薄笑いを浮かべながら、インテリっぽい科白を応酬するあたり、 ジョシュのイメージがはまってしまった。
そうすると、お姫様は、ジョシュの秘書ドナちゃん。 (お姫様の設定は18歳くらいですが) 悪い魔法使いにとらわれて、城に閉じ込められ、望まぬ結婚を強いられる。 という究極の窮地に立っている美女。髪型も肩のあたりまでだし、 けっこう言うことはちゃんと言うし、ドナちゃん似合いそう。
主人公を招き入れるお城の執事は、 レオ・マクギャリー補佐官。 世話役で苦労するのは同じかも。
さて、お姫様を竜に見晴らせている、 強くて悪賢い魔法使いは、もちろん(?)、 トビー・ジーグラー広報部長で。部長が悪賢いわけでは全然ありませんが、 コスプレすれば、風貌はぴったり行けそうだ。
さて、バートレット大統領は・・・、
ああ。
ガラス球のスノーボールを売っていた、 おもちゃ屋の店員さんだ。 まあ、スノーボールが白い世界だから、 ホワイトハウスというわけじゃあないけれど。 短いけれども科白は意味深長で、渋さがにじみ出そう。 (お話の店員はたぶん、若者だと思うが)
そしてホワイトハウスの矢面に立つ鉄の報道官CJ・クレッグは──、 まさか竜ではありますまい。 (マーズ)
※サム・シーボーンの役がありませんでした。
「小さな吹雪の国の冒険」(短編集「小さな吹雪の国の冒険」に収録) 著者:F・アンスティー / 訳:西崎憲 / 出版社:筑摩書房1999
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