「サマ〜レイン〜」なんて歌っていたら、どしゃぶりの雨が降ってきた。
選挙は政治を大きく変えるだろう。しかし私の生活には、何の影響もないように見える。政治は社会を変える。頭では分かっているし向き合いたいとも思う。でも本性のところでは、雨が降るか晴れるかのほうが、ずっと気になっている。
本来働くことや早く考えることに、全く向いていない。ゆっくりぼんやりと何もせずに生きて、それでも小さな楽しみが見つかる。今日、仕事でたまたま会ったハンガリー出身の人は、「ヨーロッパ人は自分の人生を中心に、仕事とプライベートを考える。日本人は仕事が中心」と言っていた。よく聞く言い回しだが、欧州育ち、在日歴3年の人から出た言葉には、実感がこもっていた。
例えば、イタリア人の生活を少し見れば分かる。彼らは歩きながらよく歌う。生きる悲しみは明るい夏の太陽に、吸い込まれて消え、しかし日陰の黒く深い陰となって、彼らの内部に留まっているようだった。明るい人たちというのは、単に明るいだけではないことくらい、大人になれば分かる。それでもなお明るいイタリア人を、私は尊敬したいと思った。自分の心に降りていく。一日の終わりに畠山美由紀の声を聞くと、何故だか涙が出てくるから不思議だ。
ラグーナ(潟)。この湿地帯の上に、人工的に建設された都市がヴェネツィアだ。
ブラーノ島に行った日は、熱い上に自分も熱を出していた。美しい風景は病気も治すんだなあと思った。
お兄さんを撮ろうとしたら、風景の邪魔だと思ったのかわざわざよけてくれた。
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