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2002年10月07日(月) 記念物、かたみ

あと一ヶ月半ほどで今のアパートの契約が切れるので
すこしづつ実家に荷物を持って帰っていて、
今日も埼玉にいます。

とにかく運ぶのに一番苦労するのが
雑誌と本の類。
実家に持って帰った雑誌の山から昔のを掘り起こして読んだ。
こういう作業は引っ越しとか大掃除のたびにはまる。

高校生の頃の「H」が出てきて。
初めて買った頃のじゃないかなあ。
クラスのおしゃれな女の子に、
「H」読みな、と言われてなんか綺麗な雑誌、
と思いながら訳も分からず買ったのを覚えている。
(今でも分かってないけど)

高校生の私に衝撃だったのが、
巻末の「個人情報」コーナー。

”女性求む!(女性編)”、
”夕焼けが好きです、人が嫌いです、誰かと繋がりたい”
この人たちは真面目なんだろうか、ふざけているんだろうか、
この意味の分からない固有名詞たち(今思えばアーティストとか、漫画の名前とかだった)
は何なのだろうって、本当に理解不能な世界だったなあ。



■「メメント」のDVDを借りた。(遅いわね)
謎解きのようで面白い。
主人公の時間は
映画が進むにつれて後退していき、
最後に事件の「事実(真実?)」が暴かれる。

記憶とは何か?世界とは何か?真実とは何か?

時間軸が前に進む映画を見ることになれているので
(当たり前だ、私たちの時間は前に進むのだから)
結構筋を追うのが疲れるけれど、
辻褄が合っていく快感は
村上春樹の「海辺のカフカ」や「世界の終わり〜」の
パラレルワールドが
一つの世界に結びついていくときのそれに似ていると
個人的には思った。

瞬間ごとにすべてを忘れていくことは、
どんなに辛いことだろう。
しかし、それは同時にどんなに楽なことだろうと思う。

さっき起こったことが、
今の瞬間と何の脈絡も持たずに存在する。
ひたすら瞬間瞬間の、痛い、気持ちいい、美味しい、
ソファの感触、君の顔、それだけ。

そんな世界で生きたいと言って、実現しても困るのだけれど
そんな世界で生きたいと思うほどに
色々なことが複雑に絡みすぎてぐしょぐしょだ。
(と書くほどぐしょぐしょなのか本当は知らない。
 時間の感覚さえ分からない映画の中の彼の方が、
 よほど複雑な世界を生きているんでしょう、贅沢言ってごめん)



■お笑いオンエアバトル
「なんでなろう〜なんでだろう〜なんでだなんでだろう〜」
の人たちが好き。
ジャージ着てきびきび動くだけで笑っちゃう。
今週は、あと二丁拳銃がよかった。


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