2004.10.9-10.10
喉が閉まる
ブラウン管の中の眼鏡のおじさんは ことばには力が無いと、歌をうたいはじめる
出発しない
喉の奥で行き場をなくした声を あの、眼鏡の、ギター弾きおじさんは知っているだろうか
*
祈る
朝は、いつでも新しいだろうか おろしたての顔をして それがとても得意なだけで 朝は、ほんとうに新しいだろうか
メリークリスマス
わたしは 祈る
夜には願う
メリークリスマス
それがしあわせなら 朝がしあわせなら 世界の1%も自由ではない その眼が幸せなら
メリークリスマス
何度でも祈る
それがメリークリスマスという名前なら
ごめんなさい ほんとうに 地面が乾ききらない間に 昨日は砂糖を零して ごめんなさい わたしは、なんて暴力 なんて、暴力
メリークリスマス
それで朝が、
新しくなるのなら
「わたしは、
泣いていなかった
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