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2003年03月21日(金)
マヨヒガに似た納屋



羊を持っていた
昔は


羊は納屋で交尾をしていた
交尾とは虫みたいなのでsexだったかもしれない
納屋には草を刈るための機材しかなかったが
羊はそこが気に入っていたらしかった
小さな明かり窓から牛が凝視していた
羊のsexを

恍惚の羊
納屋の中は羊の匂いで満たされ
なにかのために刈られる毛が舞い散るのはまた
自分の意志で無駄にしているようで嬉しかったのだろう



-もう戻らないつもりで




こんな山奥で泥臭くなるのはまっぴらで海へ行こうと思った
まだ間に合うならsexをしなければならないと思った
それはまた義務でもあったから




下になっている羊が言った(言ったのだと思う)
「 は や く ご は ん を た べ な さ い 」
上になっている羊は何も言わない(言わなかったのだと思う)
牛は相変わらず凝視していた



もう戻らないつもりで/(わたしは)/納屋に火をつけて/山を降りた





あれから羊は持っていない