永遠の愛

2014年11月30日(日) 香り

車の芳香剤をプレゼントした。

何気なく、ミラーにかかっている、芳香剤に目がとまって「こういうのは誰が買ったりするの?」と聞いてみた。

「これは、俺が買ったよ」と言ったので、「じゃあ!こんど私が買ってくるから、つけて♪」と言ってみた。

そしたらあなたは、嬉しそうに「おう!」と言ってくれたので、私も嬉しかった。

なぜだか私はいつも、こういう時、いらないと否定される予測をする。

だけどあなたはいつも受け止めてくれて、いいんだ?と意外な反応に驚く。

今よく乗っているのは、軽のほうだから「軽につけるよ」とあなたは言ってくれた。

「どんな匂いが好き?」と尋ねながら、今かかっている芳香剤のにおいをかぐと、もうあまり、においがしなかった。

「だいぶ前のだから、匂い飛んでるやろ」とあなたは言い、「ちゃんとお前が選べよ?」と言った。

私は、は?と思って、「もちろんよ〜。誰と選ぶのよ」と言うと、意味が違っていた。

「お前がいいと思う香りを選んでね」という意味だった。

俺の好みに合わせるのではなく。

私はどちらかというと、相手の好みに合わせて、相手が喜んでくれそうなものを選んで贈り物をしたいタイプなのだけど。

あなたは、私の好みを知りたいと思ってくれている。

私がいいと思うものを欲しいと言う。

ふと、自分のことに置き換えてみると、こんなに幸せなことがあるだろうかと、信じられない気持ちになる。

私だって、大好きなあなたの好きな香りを知りたい。

あなたが好きだというものをもらって、これがあなたの好きなものなんだ〜と、あなたをかみしめたい。

「これ、俺が今はまってるものなんだけど、使ってみて!」と言って、あなたの趣味を押し付けられたら、どんなに嬉しいことだろう。

そんな思いを、私に抱いてくれているというのか?


芳香剤を買いに行った時、それでも私は、自分の好みと、あなたの好きそうな香りと迷いに迷って、なかなか決められなかった。

結局、2種類買ってしまった。

私の好きな香りは、紙の楓の形のものにはなくて、アロマキャンドルとか、柔軟剤とかにも使用されていそうな香りのラインナップで、小瓶型のようなもの。

楓のと、小瓶型のと、2種類買って、あなたに選んでもらった。

「私の好きなのはこっちなんだけどね」と言うと、あなたは、迷いもせずに、「じゃあ、こっち」と小瓶のほうを選んだ。

マグノリアの香り。

「おまえの好きな香りなのね」と嬉しそうに言って、さっそく取り付けてくれた。

「じゃあ、これからは、匂いがしなくなったら私が毎回新しいの買って、プレゼントするからね」と言うと、「おう、よろしくな」と言ってくれた。


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まひろ [MAIL]

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