あずきの試写室

2004年06月08日(火) 「息子のまなざし」

ドキュメンタリー映画のような
この作品を観ていたら、映画の世界と日常のニュースの世界が
リンクしてしまい、複雑な気持ちになりました。

主人公オリヴィエ(演じるのもオリヴィエ・グルメ)は
刑を終えた人々に大工仕事を教える教官。
そこに息子を殺した犯人であるフランシスがやってくるのですが。

犯人とわかっていながらも
決して声を荒げるでもなく、
心の中は憎さで一杯なのに。
オリヴィエの感情を抑えた演技が
逆に痛々しく、迫ってきます。

私など、今が復讐のチャンスだぁぁ。
(なんて、ホラー映画の観すぎと反省)
という場面でも、さらりと切り抜けるオリヴィエ。すごすぎます。

とにかくセリフが少なく
画面が流れていくように過ぎていきます。
正直フランシスが登場するまで、
寝不足の自分、ちょっと眠りそうになりました。
が、フランシス登場後は
同じ流れるような画面でも、
かなりぴりぴりきます。
でも、そんな中にも
くすっと笑えるような、感情のずれを表していたり。
ダルデンヌ兄弟監督やりますな。

フランシス演じるモルガン・マリンヌも印象的ながら、
やっぱりオリヴィエのまるで演じていないような演技(。。。)が
より余韻を残す作品でした。

ああああああでも、答えを出すのは難しすぎる。。。。。。


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