あずきの試写室

2003年06月12日(木) 番外編「ロマノフ王朝展」と旧岩崎庭園

ロマノフ王朝といえば
アナスターシヤの生存説がとっても印象的ですが。
今回日本で初公開となるロシア正教の15世紀から19世紀の
イコン、聖盃やロマノフ王朝の贅を尽くした
宮廷生活の宝飾品やテーブルウェアなどが展示された
「ロマノフ王朝展」を見に東京都美術館まで行ってきました。

とにかく、想像以上のイコンが並んでいる様は圧巻。
細かい細工に、目がくらくらしそうなほどです。
また板に書かれた、宗教画も
一瞬コマ漫画を連想してしまいましたが(あ。失礼かなあ)
何百年も前に書かれた絵なのに
なんだかある意味新鮮に感じてしまうのが不思議。

また司祭が身にまとっていた品々は、
刺繍が細かくほどこされ、丁寧な仕事ですねーと
思わず言ってしまいたくなるほど。
頭にかぶる儀式用冠ミトラも宝石で縁取られ
思わずRPGの世界を連想してしまう
私はゲームに毒されてるでしょうか(むむ)
しかも「ベルセルク」も連想しちゃったし。

また宮廷で使われていたテーブルウェアは、
なかなか見ごたえがありました。
正直、お洒落!という感じじゃなくて
むしろおんどりをデザインしたワインセットなどは
ひゃあなんか怖い!なんて思ってしまったほど。
だって、カップの底に鳥の足のデザインがついてるんですよー。うひゃあ。
でも、ナポレオンがアレクサンドル1世に
贈ったという「エジプシャン・サービス」は
エキゾチックで素敵!
思わず覗き込んで、ガラスにぶつかる音がしてました(笑)

今までロマノフ王朝について、全くと言って良いほど
知識がなかったのですが、こうして直に歴史に関する品々を
一通り見終わった後は
「エルミタージュ幻想」を見て、再確認してみたくなったのでした。

その後、以前から絶対に行きたいと思っていた
三菱創設者岩崎家本邸だった旧岩崎庭園に行ってきました。
現在の敷地は当時の何分の1と狭くなってしまい
建物も当時は20棟あったのが
現存するのはわずかに3棟。
それでも、その贅を凝らした建物には
ただただ圧倒すされるばかりでした。

とにかく、廊下や各部屋の床にほどこされた
寄せ木のみごとさ。何種類もの木々を使った細工は
100年以上たった現在でも、これほど丁寧な仕事は
見た事がないぞと思わせるほどです。

洋館から続く和館。
まるで外国からいきなり京都に来てしまったような
一種の異空間が共に共存している不思議さ。

そして、洋館から地下通路でつながっている
スイスの山小屋風の作りの撞球室。
素敵すぎます!

そんな素敵すぎる建物を建築したのが
ジョサイア・コンドル。
鹿鳴館・ニコライ堂といった有名な建物を
建築した上、東京駅を設計した辰野金吾や
赤坂離宮を設計した片山東熊が
門下生だったというのですから
日本の西洋建築の父のような方ですねー。

洋館の中で働いている方に聞いた所によると
なんでも岩崎家はコンドルのパトロンだったとか。
その他岩崎家が持っている別宅の
設計も手掛けていたそうですが、
この旧岩崎庭園のみならず
熱海の別邸も是非是非公開して欲しいです!!
なんせ熱海の別邸の写真を見た時から
すっかり惚れ込んでしまいました。
広大な敷地の中を新幹線が通っているって(ふうう)

ロマノフ王朝と財閥岩崎家の夢のような
生活に触れて、優雅な気分に浸った一時でありました。



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