―――ジーニアスは『グミは嫌い』の称号を獲得!
フウジ山頂にてVSプロネーマ戦後、 一斉にレベルUPした一行は、そのセリフに、ど肝抜かれました。
「ぐッ・・・グミ嫌いーーー!?」
ロイド(プレイヤー)はあまりの衝撃に、フウジ山岳から転げ落ちそうになります。 グミ嫌い、という称号があることは知っていました。 しかし、アクション操作において超が付く苦手プレイヤーの、 手が届く範囲では無いと思っていたのです。
「グミ嫌いって、アレだよね。一定期間の戦闘中、ずうっとグミを使わない、っていう・・・」 「前作では、結構シビアな称号じゃなかったかしら」
グミ嫌いを獲得したばかりのジーニアス本人、 今回、戦闘メンバーに入っていなかったリフィルさえも、驚くほどです。
テセアラ突入より小1時間。 レベルは微動だにしていません。 まさかボス戦なんて無いだろうと、いつものように余裕ブッこいてセーブしていなかったため、 かろうじてゼロスを回復専門にしての攻撃的メンバーによる、危なっかしいプロネーマ戦。 4回くらい戦闘不能になっていたしいなは、首を傾げました。
「使ってなかったのかい?」 「そういえば・・・ライフボトルは大量に投げてたけど・・・」 「回復はオート頼みだったのではないか?」
いつのまにやらコスチューム・チェンジしたクラトスも背後に、さりげなく会話に加わっています。 そういえば今回、みんながみんな倒れまくったのは、回復役リフィルがメンバーにいなかったためでした。 ザコ戦では、面倒くさいので攻撃4人組で怒涛の進撃、というスタンスなのです。 (これでは、技の使用回数も何もあったもんじゃない。)
「えっと・・・じゃあ、ソードマスターさんのときも、1回目のクラトスさんのときも・・・?」
理論を超えた超現実、愛の力で正気に戻ったばかりのコレットのつぶやきです。 彼女の言うとおり、あれらの激戦でも、グミを使わなかったということになります。 奇跡です。もはや、これは奇跡です。
「しっかし、TOD2の時は称号なんて見向きもしなかったのに。よく取れたねぇ」 「いやぁ・・・これも才能の為せる技、ってゆーか」 「・・・そのセリフ、何かオレ様と被るから止めてくんない?」
穴ぼこだらけの技画面を埋めるため、日夜、TPの無駄使いをし続けてもらっている、ゼロスの言葉です。 割と冷ややかな反応は、最近加わったばかりの仲間だからこそ解る、 ロイド(プレイヤー)操作による戦闘時の、行動の意外さゆえでした。
「戦闘中にメニュー画面なんて開いてないっしょ。オレ様の記憶が正しければ、ライフボトル使うときくらいで」 「あら。ユニゾン・アタックのときも開いてるわよ。毎回、技を設定し直してるみたいだから」
ボタン+十字キーを駆使したU・アタックが出せないロイド(プレイヤー)。 これだと決めた技を、ボタンのみで発動できる欄に、毎回わざわざセットし直しているのです。 それでも、成功確率は実に30%程度。嘆かわしい(byリフィル先生)事態です。
「・・・攻撃するか逃げるかで○ボタン押すのに必死で。メニュー画面開く余裕がなくてな・・・」
恐るべしエターナルビギナーズ・ラック。 戦闘後にはグミを使いまくっていたのですが、それはカウントされなかったようです。
「そっかーグミを使えば、今までの戦いも勝ててたんだ★」
今更気付くな!
てへッと面白可笑しくウインクしつつ星を飛ばしたロイド(プレイヤー)に、 数々の激戦を死に物狂いで勝ち抜いてきた一行は、殴り倒してやりたいと心底、思ったことでしょう。
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「えッ、アイテム使ったあと硬直すんの!? コマンドに×が付いてるんだけど!」
早速、戦闘中にアップルグミを使ってみたロイド(プレイヤー)。 「それ」なんて掛け声を言ってる間に、ザコ敵たちのタコ殴りに遭ってしまい、 何とグミを使ったのにHPが回復していないという驚愕の事態。
メニュー画面の『アイテム』にはペケが付いたままになっています。
「・・・テイルズシリーズを全作遊んでる人とは思えない発言だね」
アイテムを連続で使えないということも、たった今気付いた(思い出した?)ロイドだったのでした。
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