short story


2001年01月31日(水)


10-猫-
時々、彼女は
子供みたいに僕に甘えた。
とりあえずくっついていたい。
たまにそういう日があるようだ。
テレビを見る時も
僕が本を読んだりしている時も
寄りかかったり、枕にされたり
四六時中くっついていた。
そういう時は、僕は黙ってされるがままにすることにしている。
ヘタに僕もちょっかいをし返すと
プイっと離れていってしまうからだ。
なんて性格の悪い猫だろうと、何度思ったことか。
僕に許されるのは
膝枕をしている時に、彼女の髪を撫でることまでだった。
どうやら髪を撫でられるのは好きなようで、
その時ばかりは大人しくしていた。
ゴロゴロとでも言いそうな顔が、可笑しかった。
髪まで猫っ毛だったから、やっぱりこいつは猫だ。と思った。

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日記才人