short story


2001年01月30日(火)


09-ある時間-
食事を済ませると、
その日買ってきた物を広げて、一つ一つ確かめる。
洗い物を済ませた彼女も一緒に、戦利品の評価だ。
CDを買ってきた時は、それを聴きながら、
本を買ってきた時は、ベッドやソファーで寝転びながら。
これは失敗だったね。とか。
買って良かったね。とか、話をして過ごした。
ビデオを借りて来て、二人で鑑賞したりもした。
僕が感動して、目に涙を溜めていると
わざと顔を覗き込んで僕をからかった。
彼女だって、目が真っ赤だったのに。

僕の、好きな時間のひとつだった。

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日記才人