short story


2001年01月25日(木)


04-日向ぼっこ-
なにも予定がなければ、
目が覚めると、大体どこかに連れ出される。
住んでいた街が海沿いの街だったから
天気の良い日はよく海にでかけた。
彼女は防波堤の上で日向ぼっこをするのが好みだった。
陽が当たって暖かくなったテトラポットに腰掛け、
沖の方を眺めたりしてしていた。
結局見せてはくれなかったけど
時折、詩なども書いていたようだ。
一体、どんな詩を書いていたのだろう?

僕はどちらかというとじっとしていられない質だったので
海に向かって石を投げたり、砂浜で砂をいじったり、
波打ち際に、拾ってきた木の枝を刺して、波にさらわれる様を観察したり。
でも結局やることがなくなって、彼女の横で昼寝したり。
さすがに陽が暮れるまでいた時は、そろそろ帰ろうと言ったが
大抵は小一時間ほどなので、
彼女の気の済むまで付き合うことにしていた。

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日記才人