オクラホマ・スティルウォーターから

2002年12月11日(水) やはり大きな国なわけで、、、

 昨日に続いて、なぜアンケート結果で、アメリカの若者の国際情勢の理解の低いか、というので、地理的な問題もあるのではと考えてみた。

 ヨーロッパは小国がひしめき合っているので、絶えず隣国が何をしているか常にアンテナをめぐらせて知る必要があるし、今の欧州連合のように、協力し合わおうという状況も出て来るが、アメリカはさし当たってそういうこともないし、まぁ一人でやるさ、ってなもんである。

 また、国自体が大きいので、同じ国内の州なのに、違う州は外国のように感じてしまう。例えば今いるオハイオからは以前住んでいたニューハンプシャーは遠くに思えるし、カリフォルニアなど西海岸っていうと、よっぽどのことが無い限り、一生行きそうもないと思える。

 アメリカと言うと、日本人のイメージはニューヨークやロサンゼルスといった大都会で、アメリカ中、そんな都市ばっかりのように思えるが、そんな都市は数えるほどで、中都市、小都市、あとは田舎がほとんどといってもおかしくない。

 平均して1つの州だけで、日本の半分の面積があるので、州から動いたことがないという人も田舎ほど多い。例えば、ニューヨーク市(以下NY)にスタジオがあるクイズミリオネアの番組で解答者の応援に来ていたおばあさんが、司会者のレジス・フィリビンに「NYは初めてですか?」と聞かれ、「初めてです」と答えていて、やはり驚いてしまった。こんな年齢の人なら1回ぐらいNYに来たことがあるだろうと思っていたが、私が話したことがあるアメリカ人でもNYに行ったことがないと言う人が案外いる。

 また、大西洋を挟んだヨーロッパは自分たちの祖先がいたところだから、少しは関心があっても、他の国となると、とんと見当がつかない。だから日本に限らず、アジアの国はごちゃごちゃに映っていることが多い。自分の国だけでも精一杯だから、他の国にはあまり関心がいかない、、、、とこれまでは一般の人々の話で、連邦政府はいろんな情報を集めているから、他の国を知らないわけではない。でも、それらの情報から、アメリカとしてどのような態度に出るのか、というと、政権にある党によって違ってくるわけで、今の政権では、やっぱり親分のように出てくることが多い。

 まとまりがつかなくなったので、この辺で終わるとして、、、、。

 ところで、日本語を教えていたときに、最初に日本がどのような国かという紹介をするようになっているが、教科書には日本はカリフォルニア州とほぼ同じ面積と書いてあって、個人的には、学生に以下のように説明していた。

 「日本がどのような国か、今から言うことを想像してみてください。アメリカの人口の半分がカリフォルニア州に住んでいます。そして州の全土が住宅地に使えるわけではありません。土地の75%が山になっているので、実際に人が住める土地は残りの25%です。その25%の中には田畑も工場もビルもあります。住宅地として使えるのはそれ以下です。日本の人口がどれだけ密集しているか想像つきますか?」

 このような説明をすると、学生から「おぉ〜」と大きな反応がある。日本がどれだけ小さい国かというのがわかってもらえる。


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