日々の泡・あるいは魚の寝言

2001年01月05日(金) ものさみしい夜とほ乳瓶

ペルシャ猫のランちゃんの腰痛は、治ってきました。
のそのそのそっと、ゆっくりの速度ではありますけど、また、歩けるようになってきました。
腰痛だという獣医さんの見立ては、正解だったわけですね。
さすが、K先生。

が。
わたしがうっかりしていたために、ランコはおなかを壊してしまいました。
彼女は今、仏間で一日暮らしているのですが、ホットカーペットをつけっぱなしのその部屋に、缶詰ごはんをだしっぱなしにしていたのです。
食欲がないランコが、一口でも食べるといいなあと思ってそうしていたのを、うっかりして片づけるのが遅れていたのですね。

昨日の朝、てきめんにおなかを下してくれました…。
もともと、おなかの弱い猫なのです。食べ過ぎたり、食事が古かったり、気候が急に寒くなったりしたら、まず下痢をする猫なのであります。
とりあえず、昨日はうちにあった乳酸菌の粉末を口にぬりこんでやりましたが、
それで下痢はとまったものの、食欲がもどらないので、今日は新年であいたばかりの獣医さんにいきました。
首に太い注射を二本、細い注射を一本打たれたランちゃんなのでありました。
でも、恐怖のあまりきれてしまったのか、診療台の上でのどを鳴らしていたなあ。

注射の効果で、いつか具合は良くなるのかもしれませんが、とりあえず、今日何か栄養をとらせたかったので、ペットショップに行って、子猫用ミルクを買いました。ミルクは子猫のためだけじゃなく、病気の猫の療養食にもいいと以前、本で読んだことがあったのです。
で、買ってきて、新生児の猫の一回分くらいの量をスポイトで口の横(犬歯の後ろ)から飲ませてみました。水薬が好きな猫なので、楽勝です。
ようすを見て、具合が悪くなるようでもなかったので、さっき(夜中の12時くらい)二回目のミルクを飲ませました。今度は前回の二倍の量です。
するとさすがに、半分くらいのませた段階で、前足が伸びてきて、「もういらない」と訴えるので、やめました。
明日もまた、新生児の一回分の量を一日に何度も飲ませるかなあと、今ぼんやりと考えています。

しかし、ミルクは完璧な総合栄養食とはあるといえど、スポイトで与えられる量には限りがあるので、早いところ、自分で食べられる程度に食欲が復活して欲しいなと考えています。

けど、猫が具合が悪いと、生活に張り合いがないというか、なんだかこっちまで世界が色あせて見えます。ほんと、これなら、わたしが病気になった方がよかった。
そんな中で、ほのぼの、としたのは、小さい方の猫、縞三毛レニちゃんに、今日出てきたほ乳瓶を見せたときの反応です。
この猫はほ乳瓶で育てたのですが、わたしがふざけて、そのときと同じ姿勢でだっこして、ほ乳瓶をレニの口に当てたら、赤ちゃんの時と同じ表情にもどって目をつぶって、口を開けて、ほ乳瓶からミルクを飲もうとしたのです。
おぼえているんですね。
ほ乳瓶を見せたとき、そして、猫ミルクを作っているときの、レニの反応が、なんだかわくわくするような、興奮しているような顔だったので、そんなふうな行動をするような予感はしていたのですが。
夜も寝ないでミルクを作って育てたころのことを思い出して、なんだか切ないほどうれしくなってしまいました。


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