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2004年04月18日(日)  K:西日本スポーツ記事「テスト生 山形 大車輪 先制弾含む3得点絡む」 

2004年04月18日付 西日本スポーツ
テスト生 山形 大車輪
先制弾含む3得点絡む

 テスト生は右足に意地を込めた。前半2分、右サイドハーフで初起用されたMF山形恭平の、矢のようなシュートがゴールネットに突き刺さった。アピールは、自身のリーグ戦初ゴールにとどまらない。同28分、ゴール前で倒されてPKを得ると、前半ロスタイムには、素早いスローイングでMF古賀誠史の今季初得点を演出。計3得点に絡む大車輪の活躍で、第2節・鳥栖戦(3月21日)以来、約1カ月ぶりの勝利をもたらした。
 昨年11月末に広島から戦力外通告。一時はサッカーの情熱も冷め、引退すら考えた。そんな時に思い出したのは、広島時代に「いろいろ学ばせてもらった」元日本代表DF上村健一(C大阪)の言葉だった。「どんな状況に立たされても自分の価値を落とすな」。1月、自らアビスパの門をたたき、背番号のないユニホームで、くさることなくボールを追った。
 「結果が出せて良かった。正式に(福岡の)一員になれたら…。でも、これは終わりじゃなくて始まり。広島に後悔させたい」  試合終了後には、鹿児島まで駆け付けたサポーターから大きな山形コール。首脳陣の評価も高く、中村重和・管理強化部長が「恭平の一発が効いた」と語るなど、契約への最終テストを、ほぼクリアした格好だ。
 チームは4位浮上。課題だった決定力不足解消へメドも立った。「今年の1つ目のヤマのつもりで臨んだゲームに勝てた。選手たちも自信を取り戻すと思う」と松田監督。波に乗り切れないチームを救ったのは、登録はしているが、まだ契約を結んでいない、ガケっぷちを経験した“無給男”だった。 (森竜太郎)

 ◆山形 恭平(やまがた・きょうへい)1981年9月7日生まれ。二島中―東福岡高―サンフレッチェ広島。東福岡高では1年時に3冠、2年時には選手権を制覇している。昨年までJ1で3試合、J2で4試合出場。2歳年下の弟の辰徳はアルビレックス新潟・シンガポール所属。趣味はゴルフでベストスコアは86。

http://www.nishinippon.co.jp/nishispo/kyu_j/news/top_avispa.html
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