西方見聞録...マルコ

 

 

トロント便りー休日なのでエスニックタウンを歩いてみた - 2011年11月06日(日)


 はい、短いトロント滞在も後半戦です。本日は日曜日なので私どもが調査に訪れるようなポイントは軒並みお休みなので、わたしどももお休みを頂、1日町をぷらぷら歩いてみることにしました。

 トロントには中華街、ポルトガルタウン、キャベッジタウン(アイルランドタウン)、など区画ごとに移民街が出来ていて、そこにそれぞれの文化色の強いお店や宗教施設があるので、そこを中心に見て歩くことにしました。地球の歩き方にも、各エスニックタウンの見所が載っているのですよ。

 

 そんでストリートカー(市電)に乗って中華街を目指す途中、オンタリオ美術館が見えたので、いきなり途中下車して突入しました。25カナダドル(2000円)の入場料はちょっと高いと思いますが、メンバーになれば只。ワタクシがもしトロント移民する未来があれば、ぜひメンバーになりたいと思いました。
 中ではシャガールの特別展をやってました。20世紀はじめのロシアの芸術界で活躍した同時代の作家(シャガール、カンデンスキー、ナタリー・ゴンチャローワなど)の作品が多数展示され、第1次世界大戦とその後のロシア画壇の話が多く語られていました。トロントはウクライナ移民が多い町なので、こういう取り上げ方なのかな。日本でシャガール展をやったら、シャガールの人生を追うようにロシア時代もパリ時代もがんがん作品数を集めると思うのですが、オンタリオ美術館はロシア時代を区切って、作品数は多くないけど当時の彼に影響を与えたであろう、他の作家作品や時代背景の説明が多かったです。
 そのあと、カナダアートとアフリカアートの部屋に行きました。アフリカアートは日本の国立民族博物館のアフリカの部屋の勝ちですな。



 

 さて、そんでお昼は中華街で飲茶いただきました。
 最初おじさんが一人でお店を回していてお客さんもそんなにいなかったんですが、昼時になって、どんどんお客が増えてきたのにおじさんがオーダーとってひたすら一つ一つ料理を作るんですよ。お茶のおかわり、とか言う半端な要求にはちょっと待ってな、といって取り合ってくれない。そのうち店がいっぱいになって、オーダーも取ってもらえない客が出始めたころ、おばちゃんがコート脱ぎながら登場して「待たせて悪かったね、あんたたちはオーダーとってもらえたかい?」(中国語なので想像)店の客に声をかけながら奥に入っていき、白衣に着替えて獅子奮迅にオーダーを取り、お茶のおかわりをポットごと各テーブルに配り、ずっと待ってた客には「悪いことしたねーすぐに持ってくるからね」(想像)と慰撫し、店の秩序はあっという間に回復されました。
 しかしここのお店の経営者、夫婦共に英語がまったくできないようでした。中華街の中で繁盛する店を持ってしまったら、英語を勉強する暇も必要もなくなるのかなー。この近くだったらあそこで大人用ESLサービスが無料で受けられますよ、と前に教育委員会で教えてもらった情報をあげたくなってしまうのです。あなた方には必要なくても子どもの教育の場面ではもちろん中国語での働きかけが重要ですが英語もできたほうがいいですよ、って余計なお世話ですが。
 



 さて中華街の近くにあるケンジントンマーケットというノミの市に行きました。なんか、、チベットスタイルとか、アジア系のものや南米風のものや無国籍風のよくわからん商品がいっぱいありました。お洋服とか雑貨とかのお店が多かったです。写真はちょっと誤解されているジャパニーズスタイル。




 ケンジントンマーケット内の八百屋さん。このりんごは買っていって朝ごはんにしたんですが、むちゃくちゃおいしかったです。




 トマトもえばってるかんじでおいしかったです。このほか洋ナシも(この八百屋でなくて近所の八百屋でですが)朝ごはんにしてみました。皮付きの果物をピノキオは食べないとごねましたが、皮付きでがぶがぶ食べました。



 そして、日本では現在、放射の移行係数が高いと言うことで、食べるのが難しくなってるキノコ。おいしかったです。これはこの店ではかわずに、レストラン等に行ったときなど、なんかキノコが入ってる料理は積極的に注文してしまいましたよ。
 


 ここは「Sushi-level Fresh Fish」を売っているお店だそうです。、、そうですか。



これはケンジントンマーケットから少し歩いたところにある、ユダヤ系の住民のためのシナゴーグ。屋根の上にダビデの星が光ってます。 



 こちらはポルトガル・ビレッジにそびえていたカテドラル。工事中でしたがちょっと入ってみました。本日のミサは終了したあとでしたが、50代から70代の男性が15名ほどで賛美歌を練習中でした。お祭りの夜に町を歌いながら歩くと言うことでした。1人ソロを取る男性が朗々と歌ってくれましたが、それは美しいお声でした。神父様によると、昔はたくさんのポルトガル系移民がこのポルトガル・ビレッジにみんなで住んでたけど、とにかくトロント中心街(ダウンタウン)のこのあたりは地価が高いので、みんな郊外のほうに移って第2、第3ポルトガル・タウンを作ってるそうです。確かにポルトガル・ビレッジにはこの教会以外に「らしい」ランドマークはなかったかも。



 これはCNタワーという、高い塔です。トロントダウンタウンのどこからでも見えます。



 登って落日と夜景を見ました。夜景は日曜の夜ということでオフィス街は灯を落としていて、不夜城東京とはかなり違う雰囲気でした。あと町に緑が多くてあまりごみごみしていないのもわかりました。



 そんで夕食。
 トロントは人口の半分が移民1世で世界中から人々が集まってるのでレストランはむちゃくちゃ多彩でした。毎晩レバノン料理、イスラエル料理、タイ料理、イタリア料理、フランス料理と1000~1500円くらいで大変おいしい世界の料理を食べさせていただきました。写真はフランス料理かな?中にゴートチーズが入ったチキンだったと思います。
 人口の多様性が増すとクリティカルシンキングが出来るようになる、文化学習が日常的になる、エクイティについての感性が鋭くなる、などの様々な利点が教育現場では語られていましたが、まあ一番わかりやすいメンバーの多様化の利点は食文化が豊かになるということだな~と実感した夕餉でございました。


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