西方見聞録...マルコ

 

 

異文化フィールドワーク:聖都潜入 - 2008年11月29日(土)

過去日記、また行きます。




この日私どもが向かったのは、全国からやってくる人々を「ようこそおかえり」と言って迎える、、



駅前には天安門広場か?って感じの広場の広がる、、、



天理教の総本山、天理市でございます。

 天理教、奈良県民にとっては割とファミリアな存在です。まあ、天理よろづ相談所病院への信頼感とか、この近所の開業名医さんのおおくがよろづ相談所病院のOB・OGだったりする関係もあって、新宗教への警戒感みたいなのはあんまり感じにくいです。また、天理大学の民俗学は結構いい人材が揃ってて、私の出身大学からも何人か行ってるってのもマルコの天理教へのファミリア感の源かも。あとケニア時代、天理教のミッションにはかなりお世話になった覚えもあります。コレだけ、そばを通過しながら、天理教徒の人から入信を勧誘された経験がないのです。そんなわけで、私見ですが、天理教って異教徒に寛容な感じがしています。みなさんどうですか?

 で、この日は、1号さんが天理市市民会館で開催されたソーラン節の全国大会に出場するので観戦に来たんですな。学校からの引率ですでに1号さんは朝6時半とかにうちを出て会場入りしていました。午前中予選が行われて、予選を通過して決勝進出した1号さんが午後の部に出てくるまで3時間ほど時間が空いたので、おKさんとあめでおさんとマルコの観戦組は天理市内をプラプラしてたってわけです。





 むう、しかし、宗教都市、天理。ここはやはり異教が支配する異文化の町って感じがします。とにかくここはイスラム教でいえばメッカなわけです。全国から巡礼に来る公称190万、多分実数50万くらいの天理教徒が、どっかりお土産かって行くのでしょう。商店街はほかでは見られない天理土産が満載。(写真は早朝にうつしたのでシャッターしまってる店が多いですが昼前には商店街は全開になってました)



 そして多くの町の人が羽織ってる天理教半纏。若夫婦が0歳児抱っこして歩いてても3人とも天理教半纏着てたりするわけです。




コレは教会服って言うか、礼装みたいなの。コレ着た人はお目にかからなかったです@街中。




で、これは神殿椅子。なんつうかこういう椅子があっちこっちの店先で普通に売られてます。むう、異文化。でもなんつうかタイヘンおもしろい感じがします。独特の宗教文化とそれに伴う物質文化がこの街で独自に発達してるわけですよ。斑鳩から電車上手く乗り継げば30分もかからずに到達できるこんなご近所に!



 本屋さんも、普通の本屋さんと雰囲気が違います。もちろん普通の本を売ってる店もありますが、どの店も一番いい場所は月刊陽気やみかぐらうた楽譜が売られてたりするわけです。




 で、そういう独特の本が売られているのであれば、その出版社もあるわけです。




 ででここがメッカで言えばカーヴァ神殿にあたる天理教の総本山。



 で、よくみると、みなさんこの黒いラインを超えて砂利エリアに入るとき軽く一礼しています。



 天理高校生も一礼します。なのでマルコ一家もここをまたぐときは一礼してみました。ここまでくると天理教徒確率95%くらいになってると思うので、あんまり異教徒であることを前面に押し出しては申し訳ないような気がして。



 総本部の前では地元の幼稚園生がマーチングバンド奉納中。

 で、このあと、神殿にも入って見ました。異教徒も入っていいようです。しかし!はいると人々は「神殿椅子」に座って神殿を低く流れる声明にあわせて「手遊び」のような振り付けのお祈りを始めます。大人も子どもも見事に声明に合わせて結構複雑な所作のお祈りを延々とするのです。コレができない私たちは異教徒丸出しです。私たち家族以外にも2人ほど見学中らしい振りつきのお祈りが出来ない人が居ましたが、広大な畳敷きの神殿の中数百名の人々が三三五五適当に座って静かにお祈りしているので、お邪魔にならないように廊下に出ました。廊下には雑巾が用意されていて、子どもとその親らしき人が「コレで雑巾掛けするのよ〜」といいながら長い廊下を雑巾がけしてました。お祈りが出来ないのでせめて雑巾がけでもしようかと思いましたが、ここはいったん退出。



 総本部前でお好み焼きとおでんを売ってる店でお昼ご飯を買いました。お好み焼きが焼きあがるまで中の飲食スペースで待たせてもらったのですが、看板娘のおばあさん二人が、おKさんに何か上げたくてしょうがなくなったらしく、「何かあげるものないか?」「ジュース喜ぶかな?」「お母さんが嫌がったりしないかな?」「聞いてからあげてみよう」と相談が筒抜けになりながら相談して「ジュースお子さんに上げていいでっか?」という質問のあとなっちゃんジュースをもらいました。

 天理教にちょっと改宗してみたくなるくらい、チャーミングなおばあちゃん達でした。





 お好み焼きとおでんを買って、うらのお茶所に行きました。ここではやかんごとお茶を提供してくれます。すごくちょうどいい温度のお茶でした。

 で、このあと、さらにこの奥の石上神宮にも行きました。蘇我氏に敗れた物部氏の守り神ですな。あの戦争(蘇我対物部)に敗れなければ、この異教の地に置き去りになることもなかったろうに。でもいい感じの神社でした。七五三もできるそうです。




 そして再びアーケード街を通って駅前まで戻りました。途中北海道郷土料理の店とか日本中のいろんなお店と並んでここは沖縄料理の店。多分各地方出身の天理教徒が総本山に移住してお店を開くんだと思います。ニューヨークやナイロビみたいな世界都市に世界各国のエスニック料理屋が集まるみたいに、天理は日本中の天理教徒にとって紛れもなく首都なのですな〜。

 ちゅうわけで、異教の地の探訪、かなり楽しかったです。手軽な海外旅行をしたというか、アナザーワールドな日本を感じられるというか。メッカ行くよりかなり手軽に異文化を楽しめると思います。


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